SHURE SE215spe イヤーピース交換~Westone STARシリコンイヤーチップ~

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今回は、Westoneの「STARシリコンイヤーチップ」をSHURE SE215speに使用すると、どのような音質になるのか検証してみたいと思います。

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Westoneのイヤーピースについて

Westone1,2,3,4といった、イヤホンの型番の数字が一桁だった頃のWestoneのイヤーピースは、ほとんどSHUREのイヤホンと同じようなイヤーピースが付属していました。

しかし、Westone10,20,30,と型番が二桁になってからは、完全なオリジナルのイヤーピースに変更されました。

一つは、シリコン素材の「STARシリコンイヤーチップ」。

もう一つは、コンプライ等でお馴染みの潰してから耳の穴で膨らむ「TRUE FIT FORMイヤーチップ」です。

「STARシリコンイヤーチップ」と「TRUE FIT FORMイヤーチップ」について

かつてWestone W30を所有しており、その時に全てのイヤーピースを試してみました。

シリコン、フォーム共に、各5種類のイヤーピースがあります。

大雑把にいうと、高さ違いのSサイズが2種類、高さ違いのMサイズが2種類、Lサイズが1種類という感じです。

大きさの判別は、イヤーピースの茎の付け根の色で判断できます。

黒が通常のSサイズ、青が高さのあるSサイズ、黄緑が通常のMサイズ、赤が高さのあるMサイズ、オレンジがLサイズです。

販売サイトによっては、黒をSSやXS、赤をMLやL、オレンジをLLやXLと表記しています。

サイズの種類が豊富なため、万人に合う確率は高いと思います。

フォームイヤーピースですが、コンプライに比べるとかなり硬めです。そして、潰し方や挿入のしかたによって、先端がつぶれ、音質に影響が出やすいです。

そのため、フォームイヤーピースに関しては、個人的にはおすすめしかねますが、シリコンイヤーピースに関しては、装着感と音質が秀逸なので、今回はこの「STARシリコンイヤーチップ」のみ紹介させていただきます。

SHUREのイヤーピースとの形状の違い

では、SHURE SE215speに付属している丸形シリコンイヤーピースと、WestoneのSTARシリコンイヤーチップの形状を比較してみます。

申し訳ありませんが、写真付きの大きさの比較については、今手元に残っているのはSTARシリコンイヤーチップのLサイズ(オレンジ)しかないため、SHUREのLサイズとの比較のみとさせていただきます。

なお、ここでは便宜上、STARチップの茎が黄緑のものをMサイズ、赤のものをMLサイズ、オレンジの一番大きいサイズをLサイズとして、以下、記載させていただきます。

各サイズの実寸

下の写真は左から、SHURE(M),(L),WESTONE STAR TIP(L)です。

SHUREのシリコンイヤーピースとWestoneのSTARチップの実寸の比較をしてみました。

なお、SHUREのシリコンは球状なので、一番幅の広い部分を計測しています。

  • SHURE(M)   幅 13mm   高さ 11.5mm
  • SHURE(L)   幅 15mm   高さ 12mm
  • Westone(M)  幅 12mm   高さ 11mm
  • Westone(ML) 幅 12mm   高さ 14mm
  • Westone(L)  幅 13.5mm 高さ 14mm

ちなみに、SHUREのトリプルフランジの高さは、21mm、一番上の小さな傘をカットしたダブルフランジの高さは、17mmなので、WestoneのMLとLサイズの高さは、他社製品には中々見られない、独特な高さになっています。

STARチップの大きさの選択についてですが、SHUREシリコンのMサイズが丁度良ければ、STARチップはM,MLで大丈夫だと思います。

SHUREシリコンのLサイズが丁度良い方は、少し微妙です。STARチップのMLサイズは耳の奥に挿入できるため、基本的にはMLサイズで良いと思います。

ただ、私は普段SHUREシリコンならLサイズを使用しているのですが、左耳はぴったりで、右耳はフィット感に欠けました。なので、STARチップはLサイズを使用しています。もしかすると、人によってはLサイズは大きすぎると感じるかもしれません。

試着できるなら是非試着してフィット感を試してみてください。試着できない場合は、MLとLの2サイズを購入するか、一か八かで、大きめのLサイズを購入するか等、検討してみてください。

形状の違い

SHUREのシリコンは球形、Westoneのシリコンは釣鐘型です。

音の出口についてですが、SHUREのシリコンは小さく、Westoneは出口に向かってラッパ形状に広がっています。

このWestoneの形状を見ただけでも、WestoneのイヤーピースはSHUREのイヤーピースと比べて異なる音を出すことが予想できます。

なお、胴の長いタイプのSTARシリコンチップを使用する場合、結構耳の奥まで入りますので、トリプル(ダブル)フランジ同様、耳たぶを下に引っ張りながら挿入するようにしてください。

外す時も同様に、耳を痛めないようにイヤホンを上下左右に揺すりながら、ゆっくりとはずすようにしてください

胴が長いタイプのSTARシリコンイヤーチップは、耳の中の接地面が増え、耳の奥まで挿入できることから、SHUREのシリコンや茶楽音人のSpinFitに比べて、遮音性が上がります。

ただし、SHUREのトリプル(ダブル)フランジの方がより耳に深く挿入できるため、一番高い遮音性を誇るのは、トリプル(ダブル)フランジとなります。

Westone「STARシリコンイヤーチップ」の音質について

試聴にあたり、SE215speをSONYのDAP NW-ZX2にSE215speを直差ししました。

試聴曲は、歌謡曲の斉藤由貴 / 卒業(アルバム「AXIA」)、ハードロックのGalneryus / The Time Has Come(アルバム「Phoenix Rising」)使用しました。ファイル形式はflacです。

卒業

丸形シリコン

音色は暗めです。

空間は、左右は広いのですが、上下、奥行きは余り感じません。

バスドラム、ベースは重く、その圧力を感じます。低音の芯に筋肉がついているといったイメージです。

これらの低音のエッジは立っていませんが、ボワついてはおらず、ベースラインも分かります。

左右で鳴っているパーカッションの音はよく聴こえます。

シンバル等の高音域については、少し引っ込んで聴こええます。シャリ付きは感じませんが、乾いたカサカサとした感じの音です。

アコースティックギターは自然な厚みがあり、弦のスティール感が分かります。

ボーカルは、少し「サシスセソ」が気になります。刺さる訳ではないのですが、耳にフッと息を吹き込まれるかのような感じがします。

中高域の音色は無機質で艶や音の余韻は感じられません。

ボーカルとベース・バスドラムといった中音・低音の音がフォーカスされた音量バランスです。

STARシリコンイヤーチップ

音色は、さほど変わりませんが、若干明るめになります。

空間は、左右は同じぐらいですが、少し上下間が出てきたのと、奥行きを感じるようになりました。歌詞の2番目の「離れても~」辺りから鳴り始める、シンセサイザーのフワッとした音やコーラス、間奏の辺りで、SHUREシリコンとの奥行きの違いを感じます。

左右のパーカッションの聴こえ具合は同じぐらいです。

シンバルが少し引っ込みぎみなのも同じです。

アコースティックギターの質感は、SHUREシリコンよりも硬めで、少し厚みが少し減少します。

ボーカルは、ダイレクト感を増し、距離が近くなります。サシスセソに関しては、刺さりぎみです。

全体的な音の艶については、少し艶が出てきたかな?というレベルです。

全体的な音のバランスは、SHUREシリコンとあまり違いはありません。

この曲に関してまとめると、SHUREシリコンと比べて、全体的な音が近くなり、全ての音の主張が強くなります。そして、音のエッジが出てきて、ドラムのキックのアタック音、ベースライン、パーカッション等の鳴り具合が、はっきりと分かります。

The Time Has Come

丸形シリコン

ハイハット等の高域の音が引っ込み気味で、金属感を伴わない、カサついた感じです。

バスドラムは重く、音圧感がありながら、キックの連打がはっきりとわかります。

ボーカルは引っ込んではいませんが、少々厚みが足りません。

左右ステレオで出ているギターのバッキングは、重みと厚みがあり、ザクザク感がとても気持ちがいいです。

空間は、左右は広いですが、上下奥行きは感じません。

全体的に艶のない無機質な音質です。

STARシリコンチップ

ハイハットの質感はSHUREとさほど変わりませんが、少し音が前に出てきて、シンバルの余韻も聴き取りやすくなりました。

バスドラムは、SHUREと同じ重みを持ちながらキレキレで、ツーバス連打の気持ち良さは特筆すべきものがあります。

ギターも同様です。重みと切れを兼ね備えています。

空間は余韻も感じ取れるような奥行きが出てきました。

まとめ

総評としては、音質と遮音性は、SHUREのトリプル(ダブル)フランジと茶楽音人のSpinFitの中間といったところでしょうか?

試聴曲の「卒業」は、そもそも音が硬く、刺さりやすい傾向にあるため、あまり気にされなくても良いかもしれません。ただし、AKINOさんの「一万二千年の恋」等の刺激的なボーカルの曲を聞く場合は、「卒業」同様、刺さるかもしれません。

今回紹介させていただいたWestoneのSTARシリコンイヤーチップは、ツーバス連打の曲を非常に気持ちよく聴かせてくれました。こういった重みとスピード感のある曲を中心に聴く方には、このイヤーピースが最適かもしれません。

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