【レポ】内村航平の引退試合はこんな様子だった!- KOHEI UCHIMURA THE FINAL – 

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こんにちは、まちろです。

2022年3月12日 体操界のキング内村航平選手の現役最後の演技を観てきました。全体的な雰囲気は引退試合というよりファンイベントのような感じでしたが、そうとも言い切れない緊張感もありました。

場所は東京体育館。観客数6,500人の超満員。この「KOHEI UCHIMURA THE FINAL」と題されたイベントでは、何が・どんな流れで進行していったのか等、観ていて感じたことも交えながらレポしたいと思います。

 

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【レポ】内村航平 引退試合の様子 – KOHEI UCHIMURA THE FINAL –

【内村航平】引退試合イベントの内容と流れ

 

大まかなタイムスケジュールは以下の通り。

11:30 開場

12:50 オープニング

13:00 演目開始

  • 床(内村航平、加藤凌平、白井健三)
  • あん馬(萱和麿、亀山耕平、内村航平)
  • つり輪(谷川航、山室光史、内村航平)

~15分休憩~

  • 跳馬(内村航平、谷川航、白井健三)
  • 平行棒(田中佑典、北園丈琉、内村航平)
  • 鉄棒(北園丈琉、橋本大輝、内村航平)

15:30頃 クロージングセレモニー

 

開場から演目開始前までの様子

開場は11:30。新型コロナウィルス対策のため、20分ごとの規制入場でした。私は11:30の入場チケットで、開場の10分前ぐらいに会場に着いたら、すでに入場待ちの長蛇の列。

 

撮影は本編以外でOKということで、本編開始前後では皆さんパシャパシャ。場内では既に本日出演する選手たちが練習を繰り広げていて、もうイベント本編を見ているようでした。

 

内村航平選手は鉄棒の練習の時、ブレットシュナイダーを決めようと激しく宙に舞い上がったところ、物凄い勢いで落下。マットが敷かれているとはいえ、地面に叩きつけられるような衝撃で見ていて怖くなりました。でも、何事もなかったように立ち上がるその様は、長年の厳しく苦しい練習によって鍛えられた肉体と精神力の強靭さを物語っていました。

13:00少し前からテレビ朝日のアナウンサーの司会によるオープニングがスタート。松岡修造さんが出てきて、熱い口調で選手たちにエールを送り、その後、選手の入場と紹介。滞りなく演目へと入っていきました。

 

演目中の様子

演目は全6種。出場選手前10名のうち、内村航平選手はフル出場、その他の選手は1~2競技出場という形でした。

それぞれの演目の開始前には、内村航平選手によるその競技に対する思いが事前に収録されたビデオで語られます。演目後にはたった今、内村航平選手が演技したベストショットを会場に設置された大型スクリーンに映しながら、そのショットについて内村航平選手本人が解説。

全体的に内村航平選手の演技は、全盛期のキレやスピードはないものの非常に安定していて、そういったものより、一つ一つの技の完成度・こだわり、そして偽りのない今の自分を見せてくれたような気がします。

ただ、最後の鉄棒はエキシビションとは言えない鬼気迫る演技で、世界選手権やオリンピックの会場で彼の演技を見ているようでした。練習時の落下に少しも臆することなく、勢いのある回転と高さのあるブレットシュナイダーもバッチリ決めて、有終の美を飾りました。

 

その他の出場した9選手は内村航平選手の引退試合に華を添える役割を果たしていて、しっかりとした演技だけでなく、演技中の観客へのアピールや通常ではやらないようなコミカルな動きで場内を沸かせていました。

その極みは、白井健三選手。もう選手ではないので、アナウンサーの方も初めは白井さんと言っていたのに、互いに「今日は選手でいいですよね」ということで、途中から白井健三選手とコールするようになりました。

白井選手は床と跳馬に出場し、跳馬なんかは飛んだ後に「もう一回?」なんてアピールして、内村航平選手の「やっちゃえ!」で、もう一度跳馬をすることに。その時に、内村航平選手の跳馬前のルーティーン、あの両手を上下に揃えるやつをやって、場内は大盛り上がり。ただ、演技はずば抜けていて、ダッシュの速さ、回転の速さ、回転時のまっすぐに伸びた体など、他の選手とは違う人間離れした異次元の動きでした。

人間離れしたというと、あとは橋本大輝選手。鉄棒の様子を真横から見ていたんですが、正面から見る体からは想像できないぐらい薄っすく見えます。そして、その超人的な肉体は物凄く躍動的で、ナイフのような鋭さに凪のようなしなやかさを兼ね、まるでキラキラした大海を力いっぱい飛び回るトビウオのようでした。

先程もお話しした通り、基本的には得点もなく内村航平選手の引退に華を添えるような感じで、実際の競技のようにフルでの演技をしない選手がほとんどの中、北園丈琉選手だけは違ってました。北園丈琉選手は全てフル演技。しかも自分はエキシビションでなく勝つためにこの会場に来たというオーラが漂っていて、その渾身の演技からオリンピックさながらの緊張感がありました。

 

静と動の対比と芸術的な柔軟性を見せる床

どこかにすっ飛んでしまいそうな勢いと心奪われる空中回転の跳馬

内村選手曰く、一番難しいという落下の恐怖と戦うあん馬

究極の筋肉いじめのつり輪

上下左右で演技を要求されるハチミツぬりぬり平行棒

器具と己の筋肉の軋みの危険なハーモニーを奏でる鉄棒

 

日本を代表するアスリートの演技はどれも究極でした。

 

演目後の様子~クロージングセレモニー~

最後のセレモニーでは選手がステージに並び、アーティスト「ゆず」から届いたメッセージを司会者が読み上げた後、「栄光の架橋」が場内に大音量で流れます。その時に観客は入場時にもらった光るスティックを手に持って右に左に。

「栄光の架橋」が流れている間、ステージ中央で前で手を組んでたたずむ内村航平選手。背後の巨大なスクリーンには、彼がこれまで戦ってきた名シーンが映し出されていました。そのスクリーンに最後に映ったのは、父からのメッセージでした。

 

選手を代表して、橋本選手と白井選手がメッセージを送りました。特に白井選手は話が長くなるので手紙を書いてきましたとのことで、メチャクチャ横に長い紙を幾重にも折った手紙を取り出して読み始めました。ちょっと卒業式の校長先生チックな内容から客席からも笑いが起きましたが、初めての出会い、二人で過ごした思い出深い時間のことなど、ファンにとっては感涙モノの内容でした。

 

最後に、内村航平選手からの挨拶。

最後ということで泣かれる方もいますが、僕は前を向いています…

これからは選手としてではないけれど、今後も体操に関わって自分にしかできない技術の追い求め方など、これまで学んだことを後輩たちに伝えていきたい、体操の進化・普及に努めたいとのことでした。

 

イベントの最後の最後に選手がトラックを回りながら客席に手を振ってくれていて、その時に内村航平選手がTシャツを客席に向かって投げ入れてました。

 

終わりに

最後の内村航平選手の今後の活動についての意気込み、後輩選手たちの熱い想いを聞いて、ますます今後の体操界が楽しみになりました。

今回、ちょっと残念だったのは演技中にずっとユーロビートみたいな音楽が大きな音で鳴っていたこと。できれば音楽に邪魔されずに、選手の息遣い、床を蹴る音、つり輪や鉄棒のきしむ音なども心に刻みたかった…。でも、跳馬に関してはロイター板のそばにガンマイクが設置してあったので、板を蹴る音はよく聴こえました。

 

イベント終了時に、金の紙テープみたいなヤツ?がパーンとステージ左右から発射されて、同時に上空から内村航平選手手書きメッセージの入った紙飛行機が降ってきました。

ちょうど私の席の辺りにたくさん降ってきて、取ったというより自然に膝の上に落ちてきたものを持って帰りました。

 

そして、会場を出る時にはブラックサンダーをもらい…感謝~。今後の内村航平さんと体操界に栄光あれ!

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