こんにちは、まちろです。
先日、谷山浩子さんがこんなツイートをしてました。
4曲目「こわれたオルゴール」。河合奈保子さんの20歳の記念レコードに提供した歌です。「花時計」と同じ少女の成長がテーマで、同じように宝物を羅列してますがこれの原型は高校時代に聴いた初期のジョニ・ミッチェルの歌です。あれは少女じゃなかったかもだけど #谷山浩子ノセカイ #谷山浩子 #調布FM
— 谷山浩子 (@taniyama_) December 17, 2022
私は河合奈保子さんのことが大好きで、この原型となった曲ってなんだろうと気になって仕方がなかったので探求してみたところ、たぶんこれかなという曲が見つかったので、その話をしたいと思います。
河合奈保子「こわれたオルゴール」の原型となった曲
ジョニ・ミッチェルの7枚のアルバム
谷山浩子さんは1956年8月29日生まれ。高校生の頃って言うと1972~1975年ぐらいですね。ジョニ・ミッチェルの1975年までのアルバムは、こんな7作品がありました。
- 1968年 Song to a Seagull
- 1969年 Cloud
- 1970年 Ladies of the Canyon
- 1971年 Blue
- 1972年 For the Roses
- 1974年 Court and Spark
- 1975年 The Hissing of Summer Lawns
この7枚のアルバム、全部聴いてみました。私はジョニ・ミッチェルのアルバムを聴いたことなくて、この件で初視聴。基本的に明るい感じの曲が多くて、「こわれたオルゴール」みたいなちょっと陰鬱な雰囲気の曲はほとんどないんですが、1曲だけピンとくるものがありました。それは、2ndアルバム「Cloud」に収録されている「Tin Angel」という曲。どんなところが似ているのか比較してみます。
「こわれたオルゴール」と「Tin Angel」
河合奈保子さんの「こわれたオルゴール」。
箱型のオルゴールには彼との思い出の品が入っている
手紙の束、古い写真、夢色ビーズ、ひび割れた貝殻、ガラスの仔馬
彼との恋はもう終わり
そんな時、心惹かれる人に突然出会った
思い出から解き放たれ 新しい恋へ
曲調は悲し気なマイナーバラード。河合奈保子さんの歌い方もちょっと鬱々とした感じです。
ジョニ・ミッチェルの「Tin Angel」。直訳すると「ブリキの天使」。お店で売ってるような天使のブリキのおもちゃなんでしょうね。
サテンの箱には愛の記憶
ニスを塗った草、くすんだビーズ
ペーパーバッグに挟んだ
手紙、薔薇、バレンタインカード、かえでの葉
新たに愛せる人に出会った
ブリキの天使のような悲し気な目をした暗い人
思い出の品々は捨てて…
こちらも重苦しい感じの曲。
共通しているのは、思い出の品を羅列して新しい恋に向かうさま。浮かれ気分ではなく、新しい恋に向かうために過去の思い出を捨てる切なさ。「こわれたオルゴール」のサビ部分の歌詞に「Tin Tiri Tin Pam」という言葉があるんですが、この「Tin」も「Tin Angel」からヒントを得てという気もします。
終わりに
さあ、どうでしょうか?個人的にはコレ!という気がするんですが、谷山浩子様、間違っていたらゴメンナサイ。皆さんも時間のある時に歌詞を見ながら聴き比べてみてくださいネ。谷山浩子さんのバージョンも(収録アルバム「タマで弾き語り」)。