【レビュー】10万円代クラシックギターの音の違いとおすすめ3選

GUITAR & DTM
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私の使ってるクラシックくギターは、2~3万円ぐらいのやつだけど、10万円ぐらいするクラシックギターってどんな音がするんだろう?

どこに行けばクラシックギターをたくさん試奏できるかな?

こんにちは、まちろです。

私もこんな悩みを抱えながら、例の給付金で10万円前後のクラシックギターを買うべく、都内を中心にアチコチの楽器店に行って来ました。

10万円前後のクラシックギターは、店頭のポップによると「初心者向け」なんて書いてありましたが、一般庶民の私にとっては、十分中上級者向け。

なので、10本前後の10万円クラシックギターを時間をかけてじっくりと試奏し、1本買ってきました。

今回の記事では、

  • 都内で新品クラシックギターの在庫が多い店は?
  • 試奏で感じた音の違い
  • 10万円前後のクラシックギターのおすすめは?

なんて話をしたいと思います。

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都内で新品クラシックギターの在庫が多い店と試奏したギター

都内で新品クラシックギターの在庫が多い店

まず、クラシックギターを弾き比べようにも、普通の楽器店だと、数本しか置いてなくて、選ぶどころの話じゃないですよね。

なので、都内を中心にアチコチ探し回って、新品在庫の多いお店を2店見つけました。

 

1つは、お茶の水のギタープラネット(アコースティック館)。ここの2階がクラシックギターフロアになっています。

 

もう1店は、新大久保のクロサワ楽器総本店(2階)。クラシックギターに関しては、きっと都内最大の在庫を誇るお店だと思います。

 

どちらも駅のすぐ近くで、アクセスも良いので、行きやすいお店に行ってみてください。

今回は、少しでもたくさんのギターを弾いてみたかったので、弾き比べは、クロサワ楽器総本店で行いました。

在庫の多さに加え、広いフロア、ゆったりと試奏できる雰囲気が最高のお店でした。

【ギタープラネット】〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台2丁目4−5

【クロサワ楽器総本店】〒169-0073 東京都新宿区百人町1丁目10−8

試奏したクラシックギター

今回試奏したクラシックギターは以下の機種。

  • Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Profesor 3(杉)
  • Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Profesor 3(松)
  • Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Profesor 1(松)
  • Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Estudio 2(松)
  • Paco Castillo(パコ・カスティージョ):204(松)
  • Juan Hernandez(ホアン・エルナンデス):Sonata(杉)
  • Orpheus Valley(オルフェウス・バレー):Fiesta FS(松)
  • Orpheus Valley(オルフェウス・バレー):Sofia SC(杉)
  • YAMAHA(ヤマハ):GC22C(杉)

レビューを読む前に

音の感じ方って、自分の使っているギター、音の好みなんかによって人それぞれ違ってくると思うので、まず、私のギター歴と言うか好みの音の傾向を知っておいてください。

それを加味してレビューを読んでいただければ、この記事を読んでいただいている方の誤差を少なくできると思います。

 

私は、小学生の頃買ってもらったYAMAHA C-200という当時2万円代のギターを、もう40年ぐらい使っていて、この音が体に染みついています。

このクラシックギターは、標準的なクラシックギターの音で、甘く柔らかな音色、心地よいサスティーンといった具合で、日常使う分には、特に音に関する不満はありません。

ギターは、フォーク・エレキと何でも弾きますが、特にクラシックギター特有の甘い音が大好きで、毎日のようにC-200を触っています。

最近は、クラシックギターの名曲はあまり弾かず、昭和ポップスなどを思いのままに弾いています。

というわけで、このYAMAHA C-200とどう違うのか、ポップスを弾いても気持ちよく感じるか、なんてところが、個人的な関心事だったような気もします。

価格差が5倍ほどあろうとも、自分の耳でYAMAHA C-200と大差ないと感じたなら、どれも買うつもりはありませんでしたが、明確な違いを感じるギターが数本ありました。

 

試奏に当たって、なるべく先入観を排除したかったので、各メーカーの特徴はあらかじめ調べず、店員さんが耳元で色々説明してくれましたが、それもあまり聞かないようにしました(店員さん、ゴメンナサイ💦)。

一度の試奏だと気分が高揚して、見当違いな印象を持つこともあるので、一度試奏した後、3時間ぐらいおいてから、再度同じギターを試奏し、自分なりに感覚の補正をしました。

10万円代クラシックギターの音の違い

Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Profesor 3(杉)

まず、アントニオサンチェスというメーカーで、プロフェッサー3という型番のトップが杉のギター。

定価:16万円 販売価格:12万8000円

自分の持ってるギターと比べて、音が大きい、硬めの音、自分の持ってるギターより若干弾きやすい、音の響きはそれほど差は感じないっていう印象でした。

Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Profesor 3(松)

先程と同じ型番で、トップ材は松のギター。

定価:16万円 販売価格:12万8000円

杉に比べると、この松のギターの方は柔らかめの音と感じた以外は、同じ印象でした。

Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Profesor 1(松)

同じく、アントニオサンチェスというメーカーで、プロフェッサー1という型番のトップが松。

定価:12万円 販売価格:9万6000円

音が柔らかいという印象を持ちましたが、その他プロフェッサー3のとの違いは感じませんでした。

Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス):Estudio 2(松)

次も同じくアントニオサンチェスで、エステュディオ2という型番のトップが松。

定価:8万円 販売価格:6万4千円

この機種は、10万越えのプロフェッサーシリーズとの違いを確かめるために弾いてみたんですが、エステュディオとプロフェッサーの差は大きくて、弾いた瞬間、鳴りの違いが分かりました。

エステュディオ2はこじんまりとしていて、音がどうこうというより、やはり10万円辺りを境に、音が大きく変化するということが分かって、このギターを弾いた後は、定価10万円以下のギターは弾くのを止めました。

Paco Castillo(パコ・カスティージョ):204(松)

次は、パコ・カスティージョというメーカーで、204という型番のトップが松。

定価:12万円 販売価格:9万6千円

これは自分の持ってるギターと明確な違いを感じました。

音がデカイ、硬めの音で一音一音がハッキリとしている、ネックが薄めで弾きやすい、そんな印象でした。

個人的には柔らかい音が好きなんですけど、めちゃくちゃ硬いってよりも、基本は甘いけどハイテンション気味の弦に張り替えましたって雰囲気程度の硬さ。

この音は嫌いじゃないし、ポップスとかも弾くので、音にメリハリがあって、そういったジャンルにも合いそう…

自分の持ってるギターは杉の茶色なので、松の明るい色も違ったギターを買ったみたいな気分になっていいなって思いました。

Juan Hernandez(ホアン・エルナンデス):Sonata(杉)

次は、ホアンエルナンデスというメーカーで、ソナタという品番のトップが杉。

定価:16万円 販売価格:12万8000円

音が大き目で、かなり鳴ります。

音色が甘くて、鳴り響くので、1音1音が過度に響き合って、なんかモアーンとこもった感じにも聴こえました。

スピーディーな曲を弾くと、この大きな鳴りのせいで、音のキレを感じ難い気がして、個人的には瞬間的に好みじゃないと思って却下。

ただ、弾き込んでボディーが音に馴染んでいくと、凄い音になりそうな予感も。

ヘッドのデザインが変わっていて、高級家具のようでした

Orpheus Valley(オルフェウス・バレー):Fiesta FS(松)

次は、オルフェウスバレーというメーカーで、フェスタFSという型番のトップが松。

定価:16万円 販売価格:12万8000円

これもホアンエルナンデスのギターと同じ印象で、モヤッとした感じがして、個人的にはこれも却下。

でも、同じく現時点で判断しちゃいけない音かも…そんな印象も持ちました。

Orpheus Valley(オルフェウス・バレー):Sofia SC(杉)

次も同じオルフェウスバレーのギターで、ソフィアSCという型番のトップが杉。

定価:15万円 販売価格:12万円

このギターは独特で、これまで試奏したギターや自分の持ってるギターと全然音が違うし、持った感じも違いました。

まず、軽い。こんな軽いクラシックギター持ったことないです。

ネックは細身でメチャクチャ握りやすくて弾きやすいけど、ショートスケールと言う訳でもボディが小さいわけでもないという…

なんでこんなに軽いのか店員さんに聞いたところ、サイドとバックが、サペリという木を使っていて、そのせいでしょうとのことでした。

他にギターはローズウッドやマホガニーとかよく耳にしますけど、サペリって言うのは初めて聞きました。

音も独特で、一言で言うと乾いた音。音も大きくて、鳴りもスゴイ!

1音1音が明瞭で、ジャラーーンと弾くと、とくに低音弦なんかはフォークギターを弾いているような気分に。

乾いた音と言っても、潤いがないカサカサした音ではなくて、メリハリがありながらも甘い音にきらめきがあって、よく鳴っていながらも、1音1音を過度に響かせないという絶妙なバランスといったところでしょうか。

あとで調べてみましたが、サペリは希少となったマホガニーの代わりに使用される木材で、この材質が独特の音を奏でている模様。

YAMAHA(ヤマハ):GC22C(杉)

最後に、YAMAHAのGC22Cという型番のトップが杉。

定価:10万円 販売価格:8万円

自分の持ってるギターはヤマハが多いので、今回ばかりはヤマハは何となく避けようと思っていたんですけど、このギターを弾いたら考えが変わりました。

GC22Cは、今まで試奏したギターの中で、高額なギターと初心者向けのギターはこんなに違うんですよっていうのが一番分かりやすいギターでした。

かなりの音量が出ていて、特にその響きが秀逸。

よく鳴って、響き方も凄いですが、さっきのホアンエルナンデスみたいにモア~ンとせず、甘く煌めいた音が見事に調和していて、和音を弾くたびに、その余韻まで美しくて、聴き入ってしまいました。

まとめ:【レビュー】10万円代クラシックギターの音の違いとおすすめ3選

最後に、今回試奏した中で個人的なおすすめギターを書いておきますね。

入門モデルのクラシックギターを使っていて、純粋にグレードアップしたギターが欲しい!と思われている方には、YAMAHA GC22Cがおすすめ。

今回試奏した中で、音の大きさ、響き、音色、全てにおいて、これぞ高音質クラシックギター!っていうのが一番分かりやすいギターでした。

もし、なかなか試奏に行けないなんて方でも、このギターに関しては、試奏なしで買っちゃっても後悔しないと思います。

次に、フラメンコギターまではいかないにしても、キレが欲しいと思われている方には、パコカスティージョ204かオルフェウスバレーソフィアSCがおすすめ。

このギターならオールジャンルで活躍すること間違いなし!

オルフェウスバレーソフィアSCについては、ちょっと音が独特なので、これは要試奏です。

 

で、私はどれを買ったのかと言うと…オルフェウスバレーソフィアSC(*´▽`*)

このギターの音や持った感触は唯一無二で、ちょっとでもビビッときたらハマって抜けられません。

私のように、クラシックの曲ばかりでなく、ポップスも弾くという方なら、その魅力がよーく分かると思います。

詳しいレビューは別の記事にしますので、気になったら読んでみてください。

 

今回はトータルで2時間ぐらいギターを試奏しました。

それで思ったのは、一般論と先入観を出来るだけ排除したことで、自分の耳が喜ぶ最良のギターを選ぶことが出来たということ。

一般的にトップが杉だと柔らかく甘い音、松だと力強く硬めの音なんて言われますけど、確かにそういう傾向はありましたが、機種によっては、そうも言いきれないと実感しました。

 

アントニオサンチェスは工場のライン生産でなく、職人が…

サペリはマホガニーの代用品で,,,

 

もし、事前にこんな情報を知っていたら、スペックが自分の感覚の邪魔をしていたかもしれません。

 

あと、ホントにクロサワ楽器総本店は試奏しやすかった~。

店員さんもすっごく親切で、試奏したいギターを全部持ってきて、試奏しやすいように並べてくれたり、2時間ぐらいあれやこれや言いながら弾いてる私に共感しながらずっと付き合ってくれたり。

きっと、この店員さん、この日は帰宅してグーーーッと疲れが出たことでしょう…

ありがとうございました(^^♪

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