先日(2019年9月25日)、デスクトップミュージック用にヘッドホンアンプを探しに行って来ました。
デスクトップミュージックといっても私の用途はパソコンに取りためた音源をヘッドホンで聴くことが目的。
これまでSONY PHA-2というポータブルアンプ(以下、ポタアン)を使用していて、これでも所有しているヘッドホンやマルチドライバーイヤホンは十分鳴らし切れていて音質的に不満はありませんでした。
ただ、給電しながら使用できず、使いたい時にポタアンの充電が切れていたなんてことが時々あり不便だったので、今回コンセントから電源の取れる据え置き型を検討することにしました。
検討するに当たっての条件は以下の通り。
- 高くても10万円前後
- 部屋の移動がしやすいように極力小型
- ハイレゾ対応
- PHA-2の音質と同等以上
この条件で事前にピックアップしたのは、DENONのDA-310 USBとPMA-60、マランツのHD-DAC1、ティアックのUD-505。
秋葉原のヨドバシカメラでこれらを試聴してみたので、音に関して個人的に感じたことを簡単に書いてみたいと思います。
DENON マランツ ティアック4機種のヘッドホンアンプ試聴
今回の試聴に当たって、ヘッドホンはSONY MDR-Z1000を持参しました。
音源は店頭のパソコンに入っているハイレゾ音源等を使用しました。
据え置きヘッドホンアンプの試聴は初めてなので、ヨドバシの店員さんに伺ったところ、ポタアンとは全然音質が違って良い、DENONとマランツは厚みのある音、ティアックはモニターライクなスッキリした音ということでしたが…
DENON DA-310 USB
解像度(音の鮮明具合)は高いと思いましたが、音が硬めで音圧感に欠ける印象でした。
何と言うか、SONYのモニターヘッドホンMDR-CD900STで聴いているような音というか…
ボーカルのサ行やタ行は結構刺さります。
重量:1.5㎏
寸法:180×71×197mm(W×H×D)
DENON PMA60
PMA60の音は先程のDA-310USBと同系列の音ですが、DA-310USBに若干まろやかさと力強さを加えた印象です。
ボーカルに関しては相分からず刺さりは残っている感じでした。
重量:2.7㎏
寸法:200×86×258mm(W×H×D)
マランツ HD-DAC1
HD-DAC1は、中低音は力強くまろやか、高音と中音の上の辺りはエッジ(音の輪郭)が立ち気味で、先程のDENON PMA60にさらにパワーを与えたような印象を持ちました。
中高音はエッジが効いているのでHA-DAC1も若干のボーカルの刺さりを感じましたが、DENONの2機種程のキツさはありませんでした。
DENONの2機種は私が使っているPHA-2と比べても音が薄めに感じましたが、HD-DAC1はそれ以上の厚みを感じました。
ただ、低音部と高音部の質感に若干の違いがあるので、ここに違和感を感じるか否かで評価が分かれそうな気がします。
本体を持ち上げてみましたが、重量は5kgでDENONと比べて結構な重さを感じました。
重量:5.0㎏
寸法:250×90×270mm(W×H×D)
ティアック UD-505
これまで聴いた3機種は値段と共に音質がステップアップしていく同系列の音に思えましたが、UD-505はそれらとは全く違う音でした。
ボーカルのサ行タ行の刺さりはほぼなし、全帯域の音質は統一されていてクールとウォームの中間ぐらい、低音は締まって量感があるといった感じです。
トータルな印象で言うと上記の通りですが、クールな曲はクールにウォームな曲はウォームに、力強い曲は力強くそうでない曲はそれなりにといった感じで、いわゆる原音再生に注力した機種だと思いました。
重量:4.2㎏
寸法:290×84.5×248.7mm(W×H×D)
まとめ
今回試聴した4機種の音については好みの範疇かなとも思います。
ただ、空間表現についてはマランツ HD-DAC1とティアック UD-505が一枚上手で、音場が広く立体的です。
特にUD-505はヘッドホンで聴いているにも関わらず、耳の少し前から音が聴こえてくるような立体感とアンバランス接続なのにバランス接続をした時のような明瞭なチャンネルセパレーションを感じました。
という訳で、今回はUD-505を導入することにしました。
エージングでどこまで音質が変化するか分かりませんが、50時間ぐらい使い込んでから実際使ってみて音質や使い勝手はどうなのかレビューをしたいと思います。
<追記>UD-505のエージングが済んだので、レビューを書いてみました。