2018年3月9日、Pioneer(パイオニア)から、ハイレゾ対応で3000円程度のイヤホン「SE-CH3T」が発売されました。
5000円程度の価格で人気のあるfinal(ファイナル)のE2000を思わせるような、スリムで装着感の良さそうなボディに魅力を感じたので、試聴してみました。
パイオニア SE-CH3Tレビュー
SE-CH3Tのハードについて
カラーは、ブラック、シルバー、レッド、ゴールド、ピンクの5色から選ぶことが出来ます。
イヤホン本体は、筒状になっていて、final E2000よりも細身で小さいです。
左右の区別は、本体にLRのプリント、L側のイヤホンとケーブルの付け根にドットがついており、判別しやすくなっています。
イヤーピースは、傘の厚みが薄めで、フニャッと柔らかい感じです。
ケーブルも細身ですが、よれるような感じはありませんでした。
プラグはL字型で、プラグ付近での断線防止に寄与しています。
L側のイヤホン本体とケーブル分岐点の中間辺りに、リモコン(スマホのコントロールスイッチとマイク)が付いていますが、軽量の為、リモコン部が気になることはないと思います。
「SE-CH3T」は、イヤホンケーブルをそのまま下に垂らす掛け方と、ケーブルを耳の後ろに掛ける(シュア掛け)方法を選ぶことが出来ます。
シュア掛けをすると、歩行時にケーブルが服にこすれてザワザワするノイズ(タッチノイズ)を低減させることが出来ますが、「SE-CH3T」でシュア掛けをすると、ケーブル全体が持ち上がるため、人によっては、L側のリモコンが顔面付近に来て、煩わしさを感じるかもしれません。
本体が細身の為、人によっては結構耳の奥までイヤホンが入って行くと思いますが、イヤホン本体まで耳の穴に突っ込むと、外耳道に痛みを感じることがあるので、快適なフィット感を得るには、自分にとって少し大きめのイヤーピースを使用し、イヤーピースで耳の穴を塞ぐ程度が良いと思います。
カラミ防止のためのコードスライダーは付いていません。
SE-CH3Tの音質について
試聴にあたり使用したポータブルプレイヤーは、SONY NW-ZX2で、音響効果等は全てオフにしてあります。
試聴曲は以下の通りで、取り込み形式は全てflacです。
- 淋しい熱帯魚(WINK)
- 卒業(斉藤由貴)
- ギミチョコ!!(BABY METAL)
音のバランスは、どの帯域の音も満遍なく出ている印象でした。
解像度(音の鮮明度)は高めで、ベースラインやパーカッションなどの細かい音の動きもはっきりと分かります。
音場は、横はそれ程広くありませんが、上下の広さと奥行きを感じます。
3000円台のイヤホンで、上下&奥行きを表現できるものは、ほとんど見かけず、ここがハイレゾ対応の恩恵を一番感じるポイントだと思います。
音色は、シンバルなどが派手目に鳴るので、一見明るく感じますが、様々なタイプの曲を聴いていると、少し暗めかなと思いました。
低音は締まっており、小さなドライバーとは思えない程の力強さがあります。
高音は華やかで、ボーカルも含めて明るめの音色ですが、音の厚みは薄めでスッキリとした印象です。
中高音に関しては価格なりといった感じもしますが、これはイヤーピースが薄手であることに起因する部分もあるので、SONYのトリプルコンフォートイヤーピースといったイヤーピースの傘の部分に厚みのあるものに変更すると、多少緩和されると思います。
まとめ
「SE-CH3T」は、ハイレゾ対応で、イヤホン本体がアルミ、ダイヤモンドよりも硬いグラフェンという素材でダイナミックドライバーをコーティングしたことにより、立体的な空間でスピード感のある音を楽しむことの出来るイヤホンです。
上記でレビューした音の傾向から、乃木坂46や欅坂46といった中低音の音圧が高めで、高音部が多少引っ込み気味の曲が一番合いそうな気がしました。
こういったタイプの曲をよく聴く方は、「SE-CH3T」に突撃して大丈夫です。