2017年5月31日に、八木さおりさんの1stアルバム「PURITY」(ピュアリティ)が、デジタルリマスターにより再発売されました。
八木さおりさんのデビュー曲「瞳で片想い」は、歌唱力の要求されるマイナー調のバラードですが、こういった曲をアイドルのデビュー曲に持ってくるケースは稀です。
今回は、この「PURITY」というアルバムについての内容と、私が感じた事などを書いてみたいと思います。
アイドル王道の1stアルバム「PURITY」
ラグジュアリー歌謡×クリンクレコード アーカイブシリーズ
八木さおりさんの1stアルバム「PURITY」は、クリンクレコードというレーベル(発売元はキングレコード)から、「ラグジュアリー歌謡×クリンクレコード アーカイブシリーズ」の第5弾としてリリースされています。
ちなみに、このシリーズには以下のようなアルバムがあります。
- 長谷川真由美「トゥインクル」
- 藤真利子「シ・ナ・リ・オ」
- PINK TANK「ELECTRIC CINDERELLA」
- 小林みちこ「リメンバー」
- 八木さおり「PURITY」
- 八木さおり「MOON & LOVE」
- 八木さおり「MERLIN」
CDの仕様(内容)
基本的に、このCDはLP仕様になっていて、表面と裏面のジャケット、封入されている写真集&歌詞カードは、LPと同じものです。
これに加えて、1stシングル「瞳で片想い」、2ndシングル「くちづけの舞台」のジャケットが写真集&歌詞カードとは別に封入されています。
この「PURITY」というアルバムは、1987年にリリースされましたが、販売形態はLPとCD、カセットでした。
CDはLPには収録されていない「センシティブハート」が収録されており、LPよりも1曲多い仕様になっていました。
今回、再発売されたCDも「センシティブハート」が収録されており、さらにボーナストラックとして、収録曲の5曲分のカラオケが収録されています。
このため、CDケース裏面に表記されている収録曲(LP仕様)と、実際に収録されている曲とは異なっています。
全収録曲については後述します。
CDの音質
音質のチェックには、パソコンにUSBケーブルでSONYのポータブルアンプPHA-2を繋ぎ、ヘッドホンはSONY MDR-Z1000を使用しました。ファイル形式はFlacです。
このCDは、今流行のUHQCD、Blu-specといった仕様ではありませんが、「マスターテープからの最新デジタルリマスター」と記載されています。
曲によって、若干音質差がありますが、基本的には音の力強さとキレがある、空間は立体的、音の分離が良い、ボーカルはクリアといった具合に、非常に高音質だと思います。
1曲目の「私・発見」など、曲によってはハイレゾ音源を聴いているような感覚すらします。
LPレコードや初版CDと比べることが出来ないので、デジタルリマスターによって、どの程度音質が変化したのか分かりませんが、私が現在所有している「20世紀BEST キング・アイドル・ヒストリー」というCDに収録されている「瞳で片想い」で聴き比べをしたところ、ほとんど音質の違いは感じられませんでした。
なので、今回再発売された「PURITY」の最新デジタルリマスターというのは、今一度マスターテープからノイズ等を除去した程度で、音圧調整やイコライジングなどは、ほとんどされていないように思います。
アルバムの印象
収録曲は以下の通りです。
- 私・発見(作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお 編曲:武部聡志)
- くちづけの舞台(2ndシングル)(作詞:来生えつこ 作曲編曲:武部聡志)
- ガラスのレジスタンス(作詞:森雪之丞 作曲:岸正之 編曲:船山基紀)
- 天使もパニック(作詞:芹沢類 作曲:MAYUMI 編曲:入江純)
- ガールフレンド(作詞:芹沢類 作曲:国安わたる 編曲:船山基紀)
- センシティブハート(1stシングルB面)(作詞:芹沢類 作曲:来生たかお 編曲:入江純)
- 春風に甘えて(2ndシングルB面)(作詞:来生えつこ 作曲編曲:武部聡志)
- 内気な冒険者(アドベンチャー)(作詞:森雪之丞 作曲:岸正之 編曲:武部聡志)
- 瞳で片想い(1stシングル)(作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお 編曲:船山基紀)
- ポーズ(作詞:芹沢類 作曲:国安わたる 編曲:船山紀)
- コメディーはせつなくて(作詞:芹沢類 作曲:MAYUMI 編曲:入江純)
- 瞳で片想い(カラオケ)
- センシティブハート(カラオケ)
- くちづけの舞台(カラオケ)
- 春風に甘えて(カラオケ)
- 私・発見(カラオケ)
80年代アイドルソングが好きな方なら、1曲目の「私・発見」の音が鳴った瞬間に、このアルバム買って良かったと感じると思います。
ミドルテンポのメジャー調(明るい感じ)の曲で、キラキラしたシンセサイザーの音が、曲調をより一層かわいらしくしています。
デビュー曲は、来生たかお&えつこさんによる「瞳で片想い」というマイナー調(悲し気な曲調)の少し重めの曲でしたが、このアルバム「PURITY」に収録されている曲は、様々なバリエーションを持ったメジャー調の曲が多く収録されています。
マイナー調の曲は、「瞳で片想い」を含め、11曲中3曲です。
「PURITY」は、1stアルバムだけあって、アルバムジャケットのイメージ通り、素直な歌い方で、全体的にさわやかな印象を受けます。
どの曲もメロディーやアレンジにフックがあり、聴いていて、とても心地の良いアルバムとなっています。
まとめ
80年代王道アイドルソングを好きな方なら、この「PURITY」というアルバムは買いです。
キラキラアイドルソングが好きな方は、入手困難になる前に手に入れておいてください。