なぜ今、SACDハイブリッド盤なのか?音質面で買い?プレイヤー持ってなくても?

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こんにちは、まちろです。

昭和歌謡が大好きで、日々、復刻盤とかの情報をチェックしてるんですが、このところSACDハイブリッド盤での再発をよく目にします。それを見て、

  • なぜ今更SACDっていうフィジカルメディアを推すのか?
  • SACDハイブリッド盤は音質に期待して買いの商品なのか?

こんなところに個人的に思うことがあるので、ちょっと書いておきます。

 

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なぜ今、SACDハイブリッド盤なのか?音質面で買いなのか?

今、SACDハイブリッド盤を発売する意味

SACDとはスーパーオーディオCDの略で、ざっくり言うとハイレゾ音源がCDという物理メディアに入ってる商品です。90年代の終わり辺りに出てきたメディアで、CDより高音質っていう売り文句で話題になってましたが、この頃の様子を見ていた個人的な印象は、どっちかというと、オーディオマニア、かつ、クラシックを高音質で聞きたい人向けって感じです。

売り上げを競うポップス(特に邦楽)とかは圧倒的にSACDで発売される数が少なく、そのせいかSACDプレイヤーがちょっと安価になってきた時期があったにも関わらず普及せず。そうこうしているうちに、音楽はデジタルファイル化してPCやipodなどで聴くのが主流になり、今ではストリーミング(サブスク)に。

2018年頃からMQA-CDなるものが登場し、SACDハイブリッド盤同様、通常のCDとしても聴けるし、対応機器があればハイレゾ再生できる。決定的に違うのは、MQA-CDは収録されているハイレゾ音源部分をデジタルファイルとしてPC等にリッピング(取り込み)できること。SACD(ハイレゾ層)には強力なコピーガードが掛かっていてデジタルファイル化できないので、SONYの普及価格帯Walkman(NW-A50シリーズなど)でもMQA-CDのハイレゾ再生に対応していることなども考慮すると、今のデジタルファイルで気軽に聴く、持ち歩くというニーズには圧倒的にMQA-CDの方が有利ですよね。

なので、通常のCDとしても聴けるモノとして所有することとハイレゾという高音質も聴けるということならMQA-CDが主流になりそうなのに、最近はほとんど目にすることはなく、SACDハイブリッド盤のリリースが目立つのは、かつてのビデオテープ(ベータ vs VHS)のような競争にMQA-CDは負けてしまったのでしょうか。

世界中でストリーミングが主流の中、日本ではまだなんとかCDが健闘していますが、今後は売り上げがかつてのように伸びることはなく、徐々に落ち込んでいくか、良くて現状維持。ハイレゾのダウンロード販売も、今ではストリーミングでハイレゾ配信されるようになったので、同じく右肩下がりになっていくと思います。

最近、昭和歌謡の復刻盤SACDハイブリッド盤のリリースが目立ち始めたのは、こういった2つのメディアの売上を維持するべく、音楽にモノとしての価値観を持つ昭和世代にアピールするための企業戦略なんじゃないかなと思います。

 

SACDハイブリッド盤は音質に期待して買いなのか

このところ顕著な昭和歌謡のSACDハイブリッド復刻盤は音質向上目当てで買って満足できるのか?

満足できるか否かは、それぞれの感性による部分が多いので何とも言えません。ただ、旧盤と比べて明らかに音質が上がってると感じられるか否かは、SACD層に高ビットレートで記録されているからということ以上に、どんなリマスターを誰が(又はどこの会社が)やったのかということが重要で、マスターに手を加えず、原音そのまま記録しました!なんて謳い文句を見ると、いかにも高音質と思うかもしれませんが、現代のデジタル再生環境に最適化したリマスターをしないと、初期のCDのように音圧低めのキンキンサウンドになってしまいます。

昭和歌謡中心ですが、個人的に色々な形態・リマスターのCD、ハイレゾ音源を買って聴いてきて、初期のCDと比べて音質(解像度・音の力強さや滑らかさ・空間表現など)が向上してると感じられるのは、リマスターの手法、リマスター出目指した音、リマスターをしたエンジニアについてキッチリ書かれたものがほとんど。

ハイレゾ音源が充実し始めた頃、ニセレゾなんて言葉をよく目にしました。これは何かというと、現存するマスターテープを元にハイレゾとして販売したものではなく、CD相当の音源をマスターにし、それをアップコンバートしてハイレゾ化したもの。つまり、疑似的にハイレゾ相当に仕上げたということで、こういったハイテク技術によってアップコンバートされた音には特徴があります。

マスターテープをリマスターしハイレゾ音源として販売されているものは、基本的に音が近くで鳴っていて、その音の余韻(リバーブなど)が上下左右、特に奥方向に拡散して行きます。それに対してアップコンバートされた音は全体的に音が遠く、そういった距離を設けることで音場を広く感じさせている印象があります。こういった技術的にハイレゾ化するなら、なにもハイレゾ音源を買わなくても、ウォークマンなどの再生機についているDSEE HXなどのアップコンバート機能をオンにすればいいだけの話で、それゆえ、ニセレゾと呼ばれるものは非難轟々な訳です。

なので、ハイレゾだから、SACDだからといって必ずしも音質が向上していると感じられるわけでもなく、もし高音質を目的に音源を買うなら、マスターとして使用した音源、リマスターで目指した音などについて注釈があって、かつ、それが自分好みの音と想像できそうなものが買ってからの満足度が高いんじゃないかなと思います。

SACDハイブリッド盤を買う多くの方は、SACDプレイヤーを持っていないけど、通常のCDとしても聴けるし、その音も既存のCDよりも音がいいに違いないから買っちゃおうっていうパターンかもしれません。でも、場合によっては、いまお話しした通り、現在お持ちの旧盤と大して変わらなかったり、SACDハイブリッド盤の前に発売された通常CDのリマスター盤の方が音質が良かったなんてこともあるので、音質目当てで購入される方は注釈を探して読んでみてください。コレクション目的で購入するなら、いまお話ししたことは全く関係ないので無視してください。

 

終わりに

SACDハイブリッド盤はCDとハイレゾ音源が1つのパッケージで買えるのでお得ですよね。ただ、現在、SACDプレイヤーを作ってるメーカーはかなり限られていて、しかもほとんどは10万円以上。普及価格帯のプレイヤーが出る気配もありません。なので、一般の方がSACDハイブリッド盤でハイレゾの音を聴くには敷居が高すぎると思います。

もし、モノとして音楽を持っていたい、ハイレゾの高音質でも聴きたいという思いが混在しているなら、普通にCDとハイレゾ音源を別々に買った方がいいのかもしれません。ただ、同じ音源がCDとハイレゾ両方で販売されていることが条件となりますが…

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