こんにちは、まちろです。
我が家の据え置きスピーカーはトールボーイ型のYAMAHA NS-F330。YAMAHAのAVアンプ RX-A1080との組み合わせで使ってます。トールボーイスピーカーって初めて買ったんですけど、かなり低音出ますね。映画見る時なんかはサブウーファーいらないぐらい。
しかし、RX-A1080とNS-F330は実際お店に行って自分の持ち込んだCDを流しながらアンプ・スピーカー共にアレコレ試聴した上で気に入って買ったにもかかわらず、お店で聴いた音と自宅で聴く音が結構違う…
お店で試聴した時は低域から高域までバランスよく鳴っていて、デジタル臭さのない温かみのある音色、どの音にも芯の通ったしっかりとした音質、音場は広く立体的で特にボーカルなんかは等身大のアーティストが目の前で歌唱しているよう。
でも自宅で聴くと、音場はこじんまりとしていて全く立体感がなく、スピーカーから音が直線的にしか飛んでこないイメージ。高音はホントにツイーター付いてんの?ってぐらい引っ込み気味で低音が支配的。ボーカルに艶やかさがない。そんな感じなので、音質改善のためにスピーカーケーブルを太めのものにしたり、バイワイヤリング接続したりしましたが全く変化なし。あったとしてもブラシーボ程度。
色々調べていたら、こういった低音の質の改善策としてスピーカーの設置方法の話が目に留まりました。今まではスピーカーを床に直置きにしていたので、スピーカーと床の間に何かを置くと音質が変わるのかいくつか試してみました。あんまりオーディオ沼にハマリたくないので自宅にあるものや安価で手に入るものを使って以下の4つのことをやってみました。
- スピーカーと床の間に硬質の板を置く
- スピーカーと床の間にA4サイズハードカバーの本を置く
- スピーカーの4隅に木片を置く
- 板の下4隅に木片を置き、その上にスピーカーを置く
タイトルの激安インシュレーターとは近所のホームセンターで買った木片のこと。袋詰め邦題で327円(税込)という激安端材。
結論から言うと、上記の内1つだけ納得のいく音質になりました。以下で具体的にどんなものを使ったのか、それぞれどんな音質変化があったのかお話します。
トールボーイスピーカーの下に置くモノによる音質の変化
スピーカーと床の間に硬質の板を置く
使った板はたまたま家にあったもので、重さ125g、厚み約2cm、30×30cm正方形のパーティクルボード。結構硬めでしっかりした板だと思います。
これで鳴らした音は、スピーカー直置きと変わらない…もしこういった硬めのものを敷くなら超重量級の大理石なんかにするとまた違うのかもしれません。
スピーカーと床の間にA4サイズハードカバーの本を置く
厳密には先程の板の上にハードカバーの本を置いてます。A4サイズ、重さ約1.5kg、厚み2.5cmの本。しっかりとした本なのでスピーカーをゆすっても全くグラつきはありません。
これは音質に大きな変化あり。具体的に言うと、
- 低音の重さ・量感はそのままにボワつきが減った
- ボーカルが肉厚で艶が乗るようになった
- シンバル・ハイハット等の高音がハッキリ出るようになった
- 音場が広がり立体的になった
お店で試聴した時と一番近い音になりました。アナログライクな温かみのある音色で力強く、2ch再生にもかかわらず音がスピーカーの上、試聴位置の真横辺りまで音が聴こえてくるイメージ。板ほど硬質でないから低音の余計な響きを吸収してくれているのでしょうか。ズーンという重さと響きを残したまま他の帯域の音をマスクしない。そんな感じで低音の質がかなり良くなった印象です。
これで十分と言えば十分ですが、欲を言えばもう少し低音の締りと解像度が欲しいカナ…
スピーカーの4隅に木片を置く
冒頭でお話しした端材を3cmの立方体にカットし、その上に防振・吸音効果のあるフェルト(直径25㎜)を貼り付けました。表面は柔らかいですが押し込んでもなかなか沈み込まない硬めのクッションになっています。16個入りで184円(税込)。フェルトを貼り付けた面をスピーカーに向けて木片をスピーカー4隅に置きました。
音質の変化はありました。かなり低音が減り、中高音よりのバランス。低音のボワつきは皆無と言っていいほどなくなりましたが、同時に力強さも減退しました。何というか音に芯がない感じ?ボーカルの肉厚さも減って、初期のCDのようなデジタルっぽい音。音場はこれが一番広く立体的。スッキリとした気持ちよさがある反面、なんとなく物足りない感じで、これはRX-A1080とNS-F330の本来の音とは違うと感じました。
そもそもトールボーイスピーカーの底面直にインシュレーターって置くものなのか…私の使っているYAMAHA NS-F330は1本18.6kgの重さがあるので地震があったら倒れそうで怖い気がしました。
板の下4隅に木片を置き、その上にスピーカーを置く
今度は板の下4隅にフェルトを床に向けて木片を設置してみました。音質変化はありましたが、上記のスピーカー4隅に木片を置いた時とほとんど変わらず。若干、こちらの方が低音の重み・全体的な音の厚みがあるような気もしますが、気のせいと言われたらそうかもしれません。
この木片を使った2パターンはどちらも低音の減衰が速く、ズーンと響く感じがすぐに消え去る印象です。
重量のあるトールボーイスピーカーにインシュレーターを使うなら、こういった使い方が一番安心かもしれません。
まとめ
今回の検証を通して個人的に感じたことをまとめておきます。
- スピーカーと床の間に板のようなモノの入れてスピーカー底面全体を面で支える場合、低音の量感は床直置きとあまり変わらないがその材質によって全体的な音質が変わる
- スピーカーと床の間にインシュレーターのようなモノを入れて点で支える(浮かせる)場合、低音は減りスッキリとした音になる
要はスピーカー底面の響きがどれだけ床に伝わっているかで量が変わるんだと思います。インシュレーターは金属製のものもありますが、点で支えて床から浮かせるのは同じことなので、あくまでも想像ですが、素材が木材だろうが金属だろうが低音の量感は変わらず、質感は材質によって変わるかもしれませんが、それは分かる人には分かるレベルの違いかもしれません。
バスレフポート(低音を増幅させるための穴)にウレタンなどを詰めると低音がグッと減りますが、私は低音の量感を残しつつバランスを整えたかったので、今回はそういった手段は取りませんでした。
ということで、今回の検証で一番好みに合ったのはハードカバーの本を置く方法。オーディオマニアでもないので個人的にはこれで十分。ただ、この本(THE ALFEEの本)を読みたくなった時に困るので、低音の量感を保ちつつ余計な響きを吸収してくれるような素材のもの(安いやつに限る)を見つけたら置き換えようと思います。
オーディオ素人の話なので全部鵜呑みにして欲しくはないんですが、重量のあるスピーカーを何度も動かすのは大変なので、今回の話から何らかのヒントを感じたら、まずご自身の好みに合いそうな手段・入手しやすいモノから試してみてください。