こんにちは、まちろです。
80年代アイドル名盤誕生!
「コンプリート 小出広美」(2023年5月24日発売)
小出広美さんというとB級アイドルにカテゴライズされてしまうと思いますが、昭和アイドルマニアの耳にしか届かないなんてもったいない!
ということで、どんなアルバムかちょこっとレビューしたいと思います。
【レビュー】コンプリート 小出広美~おすすめ!80年代B級アイドル名盤~
小出広美とは
愛知県出身。高校1年と時からタレント活動をスタートし、その後、サンデーズ(NHK「レッツゴー・ヤング」のグループ)のメンバーとなる。1983年に「タブー」でソロアイドルとしてデビュー。シングル4枚、オリジナル・ミニアルバム各1枚リリース。5枚目のシングル「最近のム・ス・メ」は発売前に契約上のトラブルにより発売中止に。
小出広美さんがサンデーズで活躍していた頃、レッツゴー・ヤングをよく見ていたので、サンデーズから「タブー」でデビューする頃辺りは何となく記憶に残ってます。あと、「心はプリズム」なんかも覚えてるかな…。ソロアイドルとしてデビューした小出広美さんを見て、きっと多くの人が思っていたこと。それは、
中森明菜路線か…
高い歌唱力と美しい顔立ちの持ち主なので、各種タイアップやもうちょっと独自路線があったら、きっと記憶と記録に残る歌手になっていた思います。
「コンプリート 小出広美」の仕様
まず、このCD、タワレコオンラインで予約して買ったんですが、外付けでステッカーが入ってました。予約時には特典については何の記載もなかったので、その後もステッカーが付くのかは不明です。ちなみに、このステッカーのデザインはデビューシングル「タブー」の見開きジャケットにプリントされた六つ切りのカードの一部。
パンフレットは全楽曲の歌詞の他に、4ページのライナー、本人の挨拶が書かれてます。紙はちょっと厚みがあって、ライナー以外はオールカラー。各シングルのジャケ写や発売日などの情報も載っていて、結構こだわって作ったように思えます。パンフの一番後ろに、「監修・小出広美」とあるので、きっとデビュー40周年記念として発売するならいいものをっていうご本人の願いが込められてる気がします。
SHM-CDとかリマスターの表記はありませんが、音質は良好。良好っていうかかなりいいです。試聴には、ティアックUD-505(ヘッドホンアンプ)、ソニーMDR-Z1000(モニターヘッドホン)、PC再生ソフト(Music Bee 排他モード)を使いました。
- 音のセパレーションがいい。音が出た瞬間、音が左右にビシッと分かれて、ド真ん中にボーカルが大きな音像で鳴ってる。
- 細かい音も丁寧にハッキリ聴こえる解像度あり
- 中低音に重みがあり、ムッチリした質感の高いボーカルと低音
- 音の輪郭はうまく面取りされてデジタル臭さを感じない滑らかさがある
こんな感じで、リマスターはすっごく丁寧にやったんだろーなーっていう印象です。
CD2枚組。その名の通り、発売中止となった「最近のム・ス・メ」を含む全楽曲が収録されています。DISC 1はシングル、オリジナルアルバム、ミニアルバム。DISC 2は未発表曲、聖戦士ダンバインの挿入歌とカップリング、シングル5thまでのA面カラオケを収録。
【収録曲】
(DISC 1)
- タブー
- 銀曜日銅曜日
- チェンジLOVE
- Something Romantic
- 心はプリズム
- 夢で逢いましょう
- フレンドシック
- あの日はサイレントムービー
- クスクス
- ルージュとバラと缶ビール
- バルーンパンツで
- 少年恋愛講座
- あいつ
- September Song 胸にしみて
- グッドラックと二人がいった
(DISC 2)
- 最近のム・ス・メ
- 罪と罰
- 純愛ストーリー
- コントラスト
- 青春の向こう側
- 水色の輝き
- 青のスピーチ・バルーン
- ラブー(インストゥルメンタル)
- チェンジLOVE(インストゥルメンタル)
- 水色の輝き(インストゥルメンタル)
- 心はプリズム(インストゥルメンタル)
- 最近のム・ス・メ(インストゥルメンタル)
「コンプリート 小出広美」の感想
結論から言うと、
全22曲、みんないい曲、買って良かったー!
全曲通して、マイナー調とメジャー調の曲が半々。どの曲にも耳に残るメロディーやアレンジの中のフレーズがあって、こんな感じの曲聴いたことあるなーと思っても、そこにひとひねりが効いてる。そういう意味で、どの曲もいいなって思いました。
まず、DISC 1。
2曲目の「銀曜日銅曜日」。ちょっと憂いのある声で歌う爽やかで優しい感じのするポップス。「タブー」「心はプリズム」のイメージしかなかったせいかとっても新鮮。
4曲目の「Something Romantic」。爽やかなポップバラード。これもいい。小出広美さんは憂いのある声質だから、「中森明菜路線で!」ってなったのかもしれないけど、「少女A」みたいな感じの曲より、こういう爽やかな曲の方が小出広美さんに合ってる気がする…。
DISC 1でちょっと面白いと思ったのは7曲目の「フレンドシック」。歌詞見ないで聴いてたら、歌いだしが、
こいで、こいで~フレンドシップ~♬
って聴こえたので、てっきり”舟を漕ぐ”と”小出”を掛けたダジャレかと思ったら、「フレンドシップ」。シック=病(やまい)ですよね。あ~勘違い( ;∀;)
あと、13曲目の「あいつ」。サビの歌詞ずっと「あいつ」の連呼。この歌詞、どうなってんだ~って感じで、なんか引き付けられました。
次に、Disc 2。
1曲目は発売中止になった「最近のム・ス・メ」。ちょっとオールディーズみたいな雰囲気があって面白い曲です。ちなみに、この曲は発売は中止だったんですがサンプル盤は僅かながら存在してます。
2曲目はそのカップリング曲「罪と罰」。まあ凄い、アレンジの妙。萩田光雄さんは仕事人。このアレンジはメロディー以上の価値があると思う。後に、阿部真弓さんというアイドルがこの曲を受け継いだので比較して聴いてみてください。
3曲目以降は未発表曲が続きます。「純愛ストーリー」「コントラスト」「青春の向こう側」。全部マイナーソング。メロディー、アレンジ共にキャッチーでシングルクオリティ。これを聴くために買っても損なし!
6曲目の「水色の輝き」。アニメ「聖戦士ダンバイン」の挿入歌。結構難しいメロディーでキャッチーとは言い難いAメロ。でもそれがクセになる。サビでは英語でカッコいい&爽やかキャッチーになります。
全体的な感想としては、小出広美さんってホント声が素晴らしい。カッコいい、かわいい、しっとり、どんな曲でも歌いこなせるオールラウンダー。CD聴いてると小出広美を歌手として育てていこうっていう制作サイドの意志がビシビシ伝わってきます。どの曲も手抜かりなし。
まとめ
「最近のム・ス・メ」は2010年のベストアルバム「パーフェクトベスト」に収録されるも本人の許諾なく発売されたことから発売直後に発売中止となり、今回の「コンプリート 小出広美」でやっと日の目を見た楽曲。小出広美さん本人が監修した「コンプリート 小出広美」は「最近のム・ス・メ」だけでなく、レアで至高の曲が詰まった宝箱。
キラキラした80年代アイドルソングが好きな方は、これ買わないと人生大損。
廃盤にならない内に買いましょう!
しかし、愛知県出身のアイドルってなんかいいですね。ユッコちゃん(岡田有希子)、伊藤麻衣子ちゃん、水野きみこちゃん、新井薫子ちゃん、水谷麻里ちゃん、ぱぴぷぺポピンズ、”我慢できないわー♬”の沢田玉恵ちゃん、伊藤さやかちゃんなどなど。
愛知ってアイドルが育つ土壌っていうか、県民性みたいなものがあるんでしょうか…?