ハードロック名盤巡りの旅 Part8<おすすめプログレハード>

ハードロック
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前回はメロハーバンドについて書きましたが、今回は、DREAM THEATERといったプログレメタルから書いてみたいと思います。

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プログレメタル&ハード

DREAM THEATER

2ndアルバム「IMAGES AND WORDS」は、私が初めて聴いたDREAM THEATERのアルバムです。

DREAM THEATERは、ハードロックが主体で、そこに大胆な変拍子・転調等のプログレッシブ要素を大胆に入れ込んだアルバムを作るバンドです。

2ndアルバムの頃、近くの市民会館でDREAM THEATERがライブをやることを知り、すぐにチケットを購入し、ライブを見に行きました。

前から数列目の席で、ステージから非常に近いところで見ることが出来ました。ドラムのマイク・ポートノイがスティックを投げたのですが、それは頭上を越えていき、キャッチすることが出来ませんでした。

「IMAGES AND WORDS」に収録されている「METROPOLIS – PART1」に衝撃を受けた私は、その後、1stを聴き、ライブDVDも購入し、以後リリースされるアルバムを12枚目の「A Dramatic Turn of Events」辺りまで聴きました。

ただ、3rdアルバム「AWAKE」を聴いた時、ちょっと嫌な予感がしました。それは、DREAM THEATERのアルバムは濃厚なので、今後も似た傾向のアルバムが数枚リリースされたら、お腹いっぱいになっちゃうかもしれないと思ったから。

前にHELLOWEENの所でも書きましたが、私はどんなに気に入っていても、同じ傾向のアルバムを数枚立て続けに聴くと飽きてしまう傾向にあるため、「AWAKE」以降のアルバムも購入したり、友人から借りて聴きはしましたが、初めの頃のように熱心に聴くことはだんだんなくなってきました。

DREAM THEATERファンの方からしたら、ちょっと変わっていると思われるかもしれませんが、2ndの他に好きな一枚は?と聞かれたら、私は5thアルバムの「Falling Into Infinity」を挙げます。

このアルバムは1曲1曲が比較的にコンパクトで、その中にプログレ的要素が入っており、アルバムを通して聴くにはとても聴きやすいです。

曲の雰囲気はちょっと違いますが、かつてASIAの目指していたような、そんな感じがしないでもないです。

 

DREAM THEATERのフォロワー的なバンド

DREAM THEATERにどっぷりハマっていた頃は、そのフォロワー的なバンドを求めて雑誌等で色々探しました。

このジャンルに関しては、色々なバンドのアルバムを買ってはすぐに売るという行為を繰り返していたので、正直なところ、どのバンドのどのアルバムを購入したのかあまり覚えていません。

当時は動画サイトやネット通販等で試聴することはできなかったため、どんなアルバムかは購入してからでないと分からず、雑誌のレビューやジャケットの雰囲気を見て、一か八かの購入でした。

一つだけ覚えているのは、スレッショルドというバンドのアルバムを1枚購入したことぐらいです。

ただ、ずっと後になってから再度、いくつかのバンドを聴いてみました。

 

CIRCUS MAXIMUS(サーカス・マキシマス)

曲調や楽器の音色までDREAM THEATERにそっくりですが、「ISOLATE」というアルバムのインスト曲「SANE TO MORE」という曲は、コンパクトにまとまっていながらも曲の展開があり、好きな曲です。

 

MYLATH(ミラス)

チュニジア共和国のバンドです。

「TALES OF SANDS」というアルバムは、アラビア語で歌われている曲もあり、その曲調は、リッチー・ブラックモアが時折奏でる中近東風の怪しげなメロディー満載のアルバムとなっています。

 

OPETH(オーペス)

スウェーデンのバンドです。曲調はBLACK SABBATHをさらにダークにしたような怪しげな雰囲気があります。アルバムによってはデスメタルのデス声だったり、全くデス声でないクリーンな声だったりとまちまちです。

1990年代にデビューしたバンドですが、「HERITAGE」というアルバムは、70年代のアルバムのような少し古臭い音をあえて出し、怪しげな雰囲気を醸し出しています。

BLACK SABBATHに曲の展開を持たせたような感じで、このアルバムに関しては全編クリーンな声で歌われているため、デス声が苦手な方にもおすすめです。

 

THE MARS VOLTA(マーズ・ボルタ)

アメリカのバンドで、今まで挙げた中で一番風変わりなバンドです。ハードロックというより、ハードパンクにプログレ的な展開を入れ込んだような曲調です。

何枚もアルバムをリリースしているようですが、「THE BEDLAM IN GOLIATH」というアルバムを聴いてぶっ飛びました(;’∀’)

 

プログレハードと呼ばれたバンド

ある時、ハードロック系の雑誌を読んでいて、プログレハードなるバンドの紹介がありました。そこで上がっていたバンドは、JOURNEY、STYX、RUSH、KANSAS等でした。

RUSHは友人が好きだったので「PERMANENT WAVES」というアルバムを借りて聴きました。

 

KANSASは「CARRY ON WAYWARD SON」という曲が気に入ったので、「LEFTOVERTURE」というアルバムを購入しました。

確かにドラマティックに展開する曲があったりで、プログレの要素はあるなと思いました。

 

JOURNEYは「SEPARATE WAYS」、STYXは「Mr.ROBOT」のイメージしかなかったので、どこがブログレ?っと思って、しばらくは手を出さなかったのですが、後になってそれぞれの初期のアルバムを聴き、これらのバンドも確かに曲によってはプログレ的な展開があるなと思いました。

ただ、DREAM THEATERを基本に考えていた私にとっては、これらのバンドは重さと旋律の好みの違いにより、プログレッシブ的ハードロックという意味においては、それほどハマりはしませんでした。

 

その他のブログレメタル的楽曲

最後に、プログレ、又はプログレハードという肩書はなくとも、私が聴いてプログレ的要素を感じられたバンド・アルバム・曲をいくつか紹介したいと思います。

ANNIHIRALOR(アナイアレイター)

「SET THE WORLD ON FIRE」アルバムの「BRAIN DANCE」という曲。

スラッシュ的なリフで始まりますが、歌が始まると普通のハードロック、サビでは最初のスラッシュ的なリフの戻り、途中からちょっとふざけたようなバイキングメタルのようになり、ギターソロはメロディアス…と複雑な曲展開が約5分の中で目まぐるしく展開していきます。

 

ANGRA(アングラ)

「ANGELS CRY」というアルバムですが、このアルバムの多くの曲は、初めのイメージのまま終わらず、間奏辺りで曲の雰囲気がガラッと変わったりします。

メロスピに変化球!といった感じのアルバムです。

 

SYMPHONEY X(シンフォニー エックス)

バンド名をタイトルにした「SYMPHONY X」というアルバムですが、これもANGRAの「ANGELS CRY」同様、多くの曲は何らかの展開があります。

SYMPHONY Xはスラッシュ的な攻撃性にちょっと変わったメロディー、ギターはイングヴェイのようなクラシカルな速弾きといったイメージです。

特に「MASQUERADE」という曲が複雑で面白いです。

 

DIZZY MIZZ LIZZY(ディジー ミズ リジー)

DIZZY MIZZ LIZZは、ギター兼ボーカル、ベース、ドラムの3ピースのバンドです。ビートルズのような非常にキャッチーなメロディーを主体として、4分程度の曲の中に、変拍子や展開があります。

プログレというのはどうかと思いますが、私は、DIZZY MIZZ LIZZYの曲にはプログレッシブの要素がどのアルバム、どの曲にも入っていると思います。

どのアルバムを聴いてもハズレはないですが、聴いたことのない方は「ROTATOR」辺りを聴いてみてください。

 

KANSAS(カンサス)

先ほどプログレハードのところであげましたが、「IN THE SPIRIT OF THINGS」というアルバムの「RAINMAKER」という曲は、壮大でハードな曲調、ドラマティックに曲が展開していきます。少しQUEENに似た雰囲気のある曲です。

 

最後に

上記のプログレハードの流れとは関係ありませんが、この記事の締めくくりとして、私の敬愛するギタリスト ゲイリー・ムーアについて書いておこうと思います。

GARY MOORE(ゲイリー・ムーア)

ハードロックギタリストの中で、悲し気な旋律を情緒たっぷりに引くギタリストは数多く存在しますが、その中でも私はゲイリー・ムーアが一番好きです。

ゲイリー・ムーアの曲は、ギターリフといった楽器を中心に作曲しているというより、メロディーを中心に楽曲を構築している感じで、非常に歌メロやギターのメロディーが秀逸です。

カッコ良くて聴きやすい、そんなハードロックの曲を探している方にはピッタリ。

特筆すべきは、ゲイリー・ムーアのバラードで見せる泣きのギターで、大胆なチョーキング、信じられないぐらいのロングトーン、歪み具合の強弱など、フレーズ的には簡単に思えても、実際にやってみると、ゲイリー・ムーアと同じような音を出すことは非常に困難です。

速弾き等のテクニックは、器用な方なら練習次第でどうにでもなりそうですが、ゲイリー・ムーアのまるで人が歌っているかのような音を出すことに関しては、テクニックではどうにもならなず、プレイヤーの感情表現のうまさという人間的な部分に関わるものだと思います。

ゲイリー・ムーアはハードロックから、ブルースに傾倒(回帰)していき、私はその途中まで追いました。

当初はブルースからハードロックに戻って欲しいと願っていましたが、ブルースにおいてもゲイリー・ムーアの魅力は存分に発揮されているので、今となってはどちらでも良いと思っています。

ゲイリー・ムーアを初めて聴く方は、「Wild Frontier」辺りを聴いてみてください。このアルバムの「The Loner」に感銘を受けたなら、アルバム「AFTER THE WAR」の「The Messiah Will Come Again」や、アルバム「Back on the Streets」の「Parisienne Walkways」といったバラードのインスト曲も聴いてみてください。

ブルース路線になったアルバム「Still Got The Blues」もゲイリー・ムーアの抒情的フレーズを十分堪能出来るので、ブルースだからといって敬遠せず、是非聴いてみてください。

2011年2月6日、ゲイリー・ムーアは帰らぬ人となりましたが、彼の残した名曲・名フレーズの数々は永遠に語り継がれていくことと思います。

これで全9回に渡って書かせていただいた個人的なハードロック名盤巡りの記事は終わりとなります。

貴重な時間を割いてお付き合いしていただきありがとうございました。

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