薬師丸ひろ子さんが人気を極めていた80年代に、「フォトメモワール」という薬師丸ひろ子さんの写真集が発売され、話題になりました。
この「フォトメモワール」はPart1からPart4まで発売され、子どもから大人へ、そして各ステージごとの活躍の様子が写っています。
今回は、映画「ねらわれた学園」の劇場パンフレットを思い出させるような表紙の「フォトメモワールPart2」について収録内容等の概要を書いてみたいと思います。
薬師丸ひろ子「フォトメモワール」レビュー
「フォトメモワール」シリーズは、Part1を除いて副題がついています。
- Part2「ひとりぼっちの空間飛行」
- Part3「青春17歳 現在完了」
- Part4「メインテーマ みつめいたり」
写真集の表紙の写真と、この副題から、どの時期の薬師丸ひろ子さんが写っているのか大体想像がつくと思いますが、その想像通りなので、ある程度薬師丸ひろ子さんのことを知っている方は、そこから判断して買って間違いないと思います。
ちなみに、Part2の「ひとりぼっちの空間飛行」とは、1980年の角川文庫フェアのキャッチコピーです。
「フォトメモワールPart2」の概要
本のサイズは約30㎝×21㎝で、A4より若干大きめのいわゆる大型本というやつです。
ページ数は約130ページで、本の厚みは約1㎝、本の最後のページには切り取って定期入れに入れて使うような1980年のポケットカレンダーが付属しています。
初版1980年12月11日、撮影 小島由起夫、発行所 富士書房。
「フォトメモワールPart2」は、1980年の薬師丸ひろ子さんを追った写真集ですが、内容は映画に関する写真というよりも写真集用にニューヨーク、パリ、東京などで撮影された写真が中心となっています。
写真はカラーと白黒(白青、白茶)が半々程度といった具合で、ニューヨークでの少し緊張気味な表情、ジモン(フランス)でのおかっぱ頭でにこやかな表情、ハワイのモロカイ島でビキニを着た大人っぽい表情といった、子どもと大人の境目の16歳の薬師丸ひろ子さんがあちらこちらに…
映画に関する写真は1980年に公開された「翔んだカップル」のみですが、薬師丸ひろ子さんが自転車で坂道を激走するシーン、メイクルームでのオフショットなど、あどけない薬師丸ひろ子さんが写っています。
冒頭で表紙が「ねらわれた学園」のパンフに似ていると書きましたが、この写真集が発売された頃は、まだ「ねらわれた学園」のクランクイン前(クランクインは翌年の春)。
ただ、この写真集撮影時に「ねらわれた学園」の宣材写真も撮ったようで、この写真集の表紙と「ねらわれた学園」のパンフレットの写真は同日に撮影されたものと思われます。
「ねらわれた学園」時に着たものとは異なりますが、この写真集の最後の数ページに、それをイメージさせるような髪形とセーラー服の写真が載っています。
その他、薬師丸ひろ子さんの1980年スケジュールとその仕事の時の様子を簡潔に書いたもの、エッセイのページがあります。
スケジュール関係のページには現場の様子の写真も載っていて、角川書店の雑誌「バラエティ」10月号に掲載された杉田かおるさん、荻野目慶子さんとの3ショット、アニメ映画「地球へ…」のキャンペーンで司会をしている時の様子、「翔んだカップル」と同時上映された「まことちゃん」作者の楳図かずおさんと舞台挨拶をしている写真など、貴重なショット満載です。
エッセイのページは、「高校入学」「写真集フォトメモワールの感想」「鶴見慎吾」といったお題に簡潔に答える形になっており、素で答える薬師丸ひろ子さんの文章を見ていると、16歳という年齢でしっかりとした自分の考えを持っている人なんだな…なんて感じることと思います。
まとめ
この「フォトメモワール」シリーズは、当時かなり売れ行きの良かった写真集だっただけに流通量も多く、現在のところ、比較的安価で入手することが出来ます。
気になったら、お好きな時代の「フォトメモワール」を手に取ってあの頃の素敵な薬師丸ひろ子さんに再会してみてください。