こんにちは、まちろです。
私が80年代アイドルソングを聴いていて、いい曲だなと思ってクレジットを見ると、来生たかおさんの作品であることが多いんです。そもそもの音楽との出会いはアニメソングで、宇宙戦艦ヤマト、ウルトラマンレオ、ベルサイユのばらなど、アニメの内容も悲壮感を漂わせながら相手に立ち向かっていくということから、マイナー調(悲し気な曲調)の曲が多かったように思います。
その影響もしれませんが、来生たかおさんが作り出す悲しげ・寂しげでありながらも、どこかやさしいというか心安らぐような曲は、聴いていてとっても心地よくて…
というわけで、今回は、来生たかおさんが80年代女性アイドルに提供した数ある作品の中から、個人的に好きな作品を20曲ほど紹介します。
80年代女性アイドル 来生たかお作品 BEST20
一応、順位を付けていますが、意味はないので気にしないでください(^^♪
表記は、順位・曲名・歌手名の順に記載します。
20位 一年前の恋人 / Wink
作詞:竜真知子 編曲:門倉聡
6thアルバム「Queen of Love」収録曲。
彼に新しい恋人ができ、気丈に身を引く女性の姿が描かれたスローテンポの悲し気な曲で、キレのあるストリングスの音色と鈴の音が、強さと弱さの狭間で揺れ動く主人公の心を映し出しているような気がします。
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19位 想いの破片(かけら) / 松本典子
作詞:来生えつこ 編曲:星勝
9thシングル「雨と水曜日」のB面。
フラれてしまった、電話してもつながらない、それでも受話器に向かっておやすみ…平凡な子じゃダメですか?
そんな悲し気な女の子の心境をマイナーバラードに乗せて松本典子さんは歌います。ビシビシ来る低音のリズムが心のドキドキを表しているかのよう。
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18位 悲しいのはこまるの / 守谷香
作詞:許瑛子 編曲:信田かずお
6thシングル曲でマイナーバラードポップ。
私と彼の性格が違う、初めはあなたに合わせようと思ってた、でも…
別々の道を歩こうとする女の子のつらい決断を描いた曲で、守谷香さんの透明で力強くまっすぐに伸びていく声は切なさを助長させます。
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17位 レースのカーディガン / 坂上香織
作詞:松本隆 編曲:萩田光雄
1stシングル。坂上香織さんはドラマ先行型で、いくつかドラマに出演した後にこのデビュー曲をリリースしました。前奏から物悲しくも美しいメロディーを聴くことの出来る秀逸な曲です。
少し鼻にかかった声が物悲しい曲調が似合っているベストマッチ。
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16位 雨のロードショー / 斉藤由貴
作詞:来生えつこ 編曲:武部聡志
デビューアルバム「AXIA」収録曲。陰のイメージの曲で、恋する人に別の女性がいるのではないかという不安な気持ちを描いており、怪しげなイントロと跳ねるリズムが印象的です。
斉藤由貴さんはデビュー曲「卒業」のような明るくかわいらしいイメージと、スケバン刑事の悲壮感のあるイメージといった両端のイメージがあります。
この「AXIA」というアルバムには、「上級生」というちょっと怖くなってしまうくらいマイナー度の強い曲がありますが、斉藤由貴さんの表現力の高さを味わうことが出来るので、ぜひ併せて聴いてみてください。
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15位 トワイライト -夕暮れ便り- / 中森明菜
作詞:来生えつこ 編曲:萩田光雄
5thシングル。ダイナミックなイントロから始まるドラマティックなマイナーバラードです。
ポツリポツリと歌う中森明菜さんの歌唱とドラマティックなアレンジから、感傷的な時に聴くと涙が出てきそうになります。
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14位 疑問符 / 河合奈保子
作詞:来生えつこ 編曲:大村雅朗
15thシングル。「恋 謎 いつも疑問符」という歌いだしとスローでドッシリとした怪しげなメロディー&アレンジで、今までの河合奈保子さんの曲とは違いインパクトの強い曲でした。
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13位 ガラスのラブレター / 桑田靖子
作詞:小林和子 編曲:新川博
6thシングル。イントロの美しいピアノの旋律としっとりとしながらもノリの良いリズムが印象的なマイナー調の曲です。
桑田靖子さんは80年代アイドルの中でも群を抜いて歌がウマく、いかにも来生たかおといったサビのメロディーを安定した艶のある声で歌いあげています。
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12位 ときめきのアクシデント / 原田知世
作詞:来生えつこ 編曲:星勝
2ndシングル。自身主演のテレビドラマ「ねらわれた学園」の主題歌でした。
この前に薬師丸ひろ子さんの主演映画「ねらわれた学園」が公開されていますが、原田知世さんのテレビドラマの方は、轟二郎さん、柳沢慎吾さんなどが出演し、映画版よりもコミカルな要素が所々に散りばめられたテンポの良い作りになっています。
「ときめきのアクシデント」は、こういった番組の雰囲気を醸し出すポップな仕上がりで、メジャー調(明るい曲調)ではありますが、来生たかおさん独特の少し気だるい雰囲気も出ています。
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11位 楽園のDoor / 南野陽子
作詞:小倉めぐみ 編曲:萩田光雄
6thシングル。南野陽子さんは2代目スケバン刑事としてドラマに主演していましたが、「楽園のDoor」はこの映画版「スケバン刑事」の主題歌でした。
フワッとしたストリングスとドドドドといったベースのリズムが心地良く、淡々としたメロディーから始まって、サビで朗々とした歌い上げる感じが印象的です。
南野陽子さんの音の立ち上がりの良いキレのある歌唱と相まってメロディーの良さが際立ちます。
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10位 瞳で片想い / 八木さおり
作詞:来生えつこ 編曲:船山基紀
1stシングル。中森明菜さんの「スローモーション」と「トライライト」と足したような感じの曲で音のアップダウンも激しく、デビューの緊張もあり、デビュー曲としては非常に歌いづらい曲だったと思います。
当時、緊張しながらも「瞳で片想い」をしっかりと歌おうと頑張っている姿を見て、「ガンバレー!緊張しすぎて倒れないでねー!!」と思って見ていました。
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9位 夜の東側 / 南野陽子
作詞:小倉めぐみ 編曲:萩田光雄
11位のところで紹介した「楽園のDoor」のカップリング曲で、「楽園のDoor」と同傾向の曲ではありますが、エレキギターのコードバッキングによりロック色の強い楽曲となっています。
個人的に南野陽子さんの曲の中で1,2を争うほど好きな曲です。
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8位 微熱かナ / 伊藤麻衣子
作詞:売野雅勇 編曲:川村栄二
1stシングル。
以前、伊藤麻衣子さんがテレビ番組で「自分はサバサバした性格でアイドルはやりたくなかった」と言っていましたが、やはりこの可愛らしいルックスを持つ伊藤麻衣子さんをアイドルでデビューさせないのはもったいないですよね。
このデビュー曲「微熱かナ」はマイナー調のおっとりとした雰囲気を持つ曲で、伊藤麻衣子さんのあどけない歌い方が青春の1ページを飾る歌詞にぴったりと合っています。
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7位 あいにく片想い / 桑田靖子
作詞:来生えつこ 編曲:萩田光雄
5thシングル。かなりメロディーがキャッチーでアレンジによっては演歌っぽくなってしまいそうですが、小気味の良い8ビートのアレンジが当時のアイドルソングとしてのサウンドを保っています。
せつなく美しいサビのメロディーが癖になる曲です。
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6位 た・め・い・きニュアンス / 姫乃樹リカ
作詞:来生えつこ 編曲:見岳章
1stアルバム「Fairy Tale」収録曲。
悲し気なマイナーバラードですが、サビではほっこり優しい曲調に。街で彼が知らない女の子と歩いてるのを見て不安になったり彼を信じようと決意したりと、女の子の心境が揺れ動く様子をうまく表現しています。
ちなみに編曲の見岳章(みたけあきら)さんは、「すみれSeptember Love」で一世を風靡した一風堂の元メンバー。
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5位 星空回線 / 佐野量子
作詞:来生えつこ 編曲:瀬尾一三
10thシングル。キレのあるアレンジと佐野量子さんのフワッとした歌い方が絶妙にブレンドしたミドルテンポのマイナー調の曲です。
マイナー調ではありますが、当時、テレビでこの曲を歌う佐野量子さんを見て、あまりのかわいらしさから悲壮感は全く感じませんでした。この曲に関しては、是非動画で歌唱シーンを見ていただきたいと思います。
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4位 雪灯の町 / 斉藤由貴
作詞:松本隆 編曲:武部聡志
斉藤由貴さんの初主演映画「雪の断章」のサントラに収録された曲ですが、同時期に発売された「The Special Series 斉藤由貴」というアルバムにも収録されました。現在では他のベストアルバム等にも収録されています。
降雪を思わせるようなマンドリンのトレモロ、寒々しくも美しい雪景色を想起させる雄大なストリングスが、悲しげな童歌のような切ないメロディーを際立たせています。
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3位 悲しいくらいほんとの話 / 原田知世
作詞:来生えつこ 編曲:星勝
1stシングルで自身の主演ドラマ「セーラー服と機関銃」の主題歌でした。
このドラマは薬師丸ひろ子さんの主演映画のドラマ版で、「ときめきのアクシデント」のところでお話ししたように映画版よりは少しポップな感じに仕上げられています。
マイナー調の気だるいメロディーにキレのあるアレンジがされており、原田知世さんのフワッとした歌い方がドラマの主人公「星泉」の不安で揺れ動く心情を映し出しているようです。
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2位 あなたのポートレート / 中森明菜
作詞:来生えつこ 編曲:萩田光雄
1stアルバム「プロローグ」収録曲。
「あなたのポートレート」は、来生たかお&えつこペアによる「スローモーション」でデビューした中森明菜さんのイメージを踏襲するかのような美しくも物悲し気な曲です。
中森明菜さんの「スローモーション」、「セカンドラブ」、「トワイライト」辺りの曲が好きな方は、きっとハマる曲だと思います。
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1位 あたりまえの虹 / 薬師丸ひろ子
作詞:小椋佳 編曲:星勝
薬師丸ひろ子さんの主演映画&デビューシングル「セーラー服と機関銃」のカップリング曲で、「セーラー服と機関銃」はキレのあるマイナーポップなのに対し、「あたりまえの虹」はマイナーバラード。
あなたと恋をして私の日常は変わった、ちょっとしたしぐさから色々なことを考える、こんなに私の心はめまぐるしいのに、周りの景色はいつもと変わぬまま…
薬師丸ひろ子さんの優しい歌い方とサビでちょっと明るい雰囲気になる曲調が調和し、非常に聴き心地の良い楽曲となっています。
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まとめ
来生たかおさんの作品はマイナー調の曲が多いですが、何かに打ちひしがれて号泣するというよりは、黄昏時に「は~」とため息をつく…そんなイメージがあります。
今回は80年代女性アイドルに提供した作品に絞って紹介しましたが、来生たかおさん自身の曲で、「ねがえり」、「気分は逆光線」、積み木くずしの主題歌「無口な夜」、桃井かおりさんとのデュエット「ねじれたハートで」などなど、素晴らしい曲がたくさんあります。
来生たかおさんの曲をあまり知らない方で興味を持たれたら、是非色々聴いてみてください。