今回は、大場久美子さんのベストアルバム「サマー・ホリデイ」のレビューをしたいと思います。
このアルバムは、ベストアルバムですが、ベストアルバムだからと言って侮ることなかれ、他のアルバムと同様、オリジナルアルバムとして楽しめるような工夫や、新曲も収録されています。
大場久美子 おすすめアルバム「サマー・ホリデイ」レビュー
「サマー・ホリデイ」は、大場久美子さんが歌手活動の区切りとして行われた「さよならコンサート」のLP発売後にリリースされたアルバム(1980年6月5日)です。
ジャケットと封入物
ジャケット写真は、かつて1億人の妹と呼ばれた頃のニコニコっとした表情ではなく、オリンパスのCMの時のような美しい大人の女性といった感じの大場久美子さん映っています。
レコードは、美しい海のマリンブルーを想起させるようなカラーレコードで、盤面中央はピクチャーレーベルとなっています。
レコードジャケットの中には、このレコードの他に歌詞カードが入っていますが、大場久美子さんの写真などはなく、純粋に歌詞のみです。
サマー・ホリデイの収録曲
収録曲は以下の通りです。なお、以下の曲がどのアルバムに収録されているかは、曲名の後の()の中に記しておきます。
(A面)
- サマー・スカイ(新曲)
- マイ・パラダイス(カーテンコール)
- 夢物語(ガラス窓の少女)
- 夏の恋風(春のささやき)
- あなたとワインと太陽と(シングル「フルーツ詩集」B面)
- サファリ・パーク(微風のメロディー)
(B面)
- フルーツ詩集(シングル曲)
- ラム・コークはいかが(微風のメロディー)
- エトセトラ(シングル曲)
- 海に帰りたい(ガラス窓の少女)
- 甘い感傷(シングル「エトセトラ」B面)
- 二人のシナリオ(微風のメロディー)
「サマー・ホリデイ」は、既存の大場久美子さんのシングルやアルバムから、夏をイメージするような曲を集めたベストアルバムですが、唯一、3rdアルバム「カレンダー」のオリジナルアルバム曲からは1曲も収録されていません。
「カレンダー」は、そのジャケット写真から秋っぽいイメージがありますが、「カイトに乗せて100マイル」は、「サマー・ホリデイ」に収録されても違和感はなかったように感じます。
「サマー・ホリデイ」収録曲で、シングル曲は大場久美子さんのベストCD等で聴くことができますが、アルバム収録については、「夏の恋風」と「二人のシナリオ」のみCDで聴くことができます。
「夏の恋風」は、CD化されている1st「春のささやき」と、ベストCD「ゴールデン☆ベスト 大場久美子」に、「二人のシナリオ」は、ベストCD「ゴールデン☆ベスト 大場久美子」に収録されています。
サマー・ホリデイの印象
アルバムを通して、曲間には波の音が入っています。
夏をイメージさせるアルバムだけあって、常夏を感じさせるようなラテンのリズムやパーカッションを多用した曲が選曲されています。
海ではしゃぐようなノリノリの曲と、ビーチサイドでくつろいでいるようなメロウな曲で構成されており、この曲順で聴くと、既存の曲も違って聴こえます。
1曲目の「サマー・スカイ」は、このアルバム唯一の新曲で、堀ちえみさんの「稲妻パラダイス」のようなノリノリロックンロールです。
クーミン(大場久美子さんの愛称)が、リズムに乗り遅れまいと必死に歌っている感じがして、聴いている側は椅子から転げ落ちそうになりますが、まさにそれがクーミンの魅力なので、クーミンが大好きな方は、1曲目からニヤニヤです(*’▽’)
その後、「マイ・パラダイス」「夢物語」と曲は続いていきますが、この2曲はメロウで曲調が似ています。
特に「夢物語」は、物語のような歌詞で、クーミンも子ども達に読み聞かせをするような歌い方をしているので、クーミン節全開の最強ソングです。
「エトセトラ」は、シングルバージョンと違って、左右で鳴っている楽器の音が大きめにはっきりと聴こえ、歌も歌い直しされています。
「白いボール 高く蹴った~」の「た」の部分が、シングルバージョンでは素直に「たー」とうたっているのに対し、アルバムバージョンでは「たぁあーー」という感じに歌っています。
その他もシングルバージョンと違うと感じる部分が多数あり、アルバムバージョンである「エトセトラ」は、クーミン節の強い仕上がりになっています。
「海になりたい」は、心安らぐようなさわやかな曲なので、個人的には、この曲をアルバムの最後に持ってきても良かったのでは?と思いましたが、アルバム最後の曲にThe Champs(ザ・チャンプス)のTequila(テキーラ)のような雰囲気を持つ「二人のシナリオ」」を持ってくるのもクーミンらしくて良いと思いました。
まとめ
このアルバムを聴いていて、ズコーーとズッコケそうになる場面がたくさんありましたが、先ほども書いたように、そういうおっちょこちょいというか、間違っていることに気づかずに一生懸命に物事に取り組んでいる可愛い妹を見ているようで、大場久美子さんの歌を聴いたり、動画で歌唱シーンを見ていると微笑ましくなります。
大場久美子さんの歌は、ある意味、
究極の癒し!
アイドルのかわいさに癒されたい方にはおすすめの一枚です。