2019年3月26日(火)NHK総合1(22:00~22:40)にて「竹内まりや Music & Life」と題された竹内まりやさんの特集番組が放送されました。
11年ぶりにTV出演をしたこの番組では、竹内まりやさんの過去・現在の様子、未来への展望等、本人や楽曲提供したアイドルの貴重な映像を絡めながら紹介されていました。
今回は、「竹内まりや Music & Life」を見逃してしまった方に向けて、どんな番組だったのか、番組の概要、使用された映像データ、気に留まったコメント等をまとめてみました。
竹内まりや Music&Life~40年をめぐる旅~
スウェーデンでの音楽制作現場を初公開し、
音楽とともに生きた40年の軌跡を語る🎼
伝説のライブツアーや貴重な映像で名曲もたっぷりお届け!ナレーションは #早見沙織✨
📺3月26日(火)22:00~NHK 総合#竹内まりや
👉https://t.co/hHtGjUwZpW pic.twitter.com/3VF7bkqfv3— NHK MUSIC (@nhk_musicjp) 2019年3月26日
竹内まりや Music & Life(音楽活動40周年記念番組)のまとめ
今夜はこの人が38年ぶりにTVのスタジオで歌います
こんな早瀬沙織さんのナレーションと共に、竹内まりやさんが番組の歌唱ステージへ向かい楽団の方々から拍手で迎えられるシーンから番組はスタート。
しばらくの間、これから番組で放送される内容のダイジェスト映像が流れます。
以下、番組の流れに沿った形で内容を記していきます。
スウェーデンにて
雪の舞い散るスウェーデンの首都ストックホルムをブラブラと歩く竹内まりやさん。初めて訪れるこの地の雑貨屋さん等に足を止めたりする様子が映ります。
スウェーデンに来たのは、プロデューサーのアンデーシュ・ダンヴィークさんに会い、アレンジの相談をするため。
竹内まりやさんは、映画「ダンボ」の日本語版エンドソング「メイビー・マイン」を歌っていますが、次のアルバムにその英語版を入れたいとのこと。
アンデーシュ・ダンヴィークさんは、「メイビー・マイン」のアレンジを担当した方。
ここでは、竹内まりやさん、アンデーシュ・ダンヴィークさん、アコースティックギターで要求されたフレーズを弾く男性との和やかな打ち合わせの様子が映ります。
デビュー当時の話
デビュー当時の音楽に携わることに対する楽しさ等の思い出話と共に、NHKの以下の映像が流れました。
・「戻っておいで・私の時間」(1979.2.22 「NHK花のステージ」)
・「ドリーム・オブ・ユー」(1979.9.6「NHK花のステージ」)
・「September」(1979.11.11「レッツゴーヤング」)
・「不思議なピーチパイ」(1980.3.27「NHK花のステージ」)
・「カレンダーガール」(1980.6.7「なつかしのヒットポップス」)
「カレンダーガール」は坂本九さんとのデュエットで、2018年11月25日NHK-FMで放送された「今日は一日竹内まりや三昧」で流された音源の映像です。
余談ですが、このテレビ番組では坂本九さんとのエピソードは語られず、映像もワンコーラス程度でしたが、ラジオではフルで流れ、坂本九さんとのロングエピソードを竹内まりやさん自身が語られていました。
歌手活動休止の理由と休止期間中の生活
歌手活動休止の理由は、過密スケジュールのせいで喉を傷めたから。
歌を歌うための活動が歌を歌えなくするというのはちょっと違うんじゃないかなと…と語る竹内まりやさん。
歌手活動休止期間中に山下達郎さんとの結婚、出産を経て、作詞作曲活動を始め、その作品を聴いた音楽プロデューサーからオファーが来るようになったというナレーションの後、竹内まりやさんが楽曲提供したアイドル歌手を中心とした映像が以下の順で流れました。
・けんかをやめて / 河合奈保子(1982.10.24「レッツゴーヤング」)
・元気を出して / 薬師丸ひろ子(2011.3.9「SONGS」)
・Miracle Love / 牧瀬里穂(PV)
・MajiでKoiする5秒前 / 広末涼子(1997.4.19「ポップジャム」)
・みんなひとり / 松たか子(PV)
・復活LOVE / 嵐(PV)
・新しい朝 / 早瀬佐紀(PV)
河合奈保子さんと薬師丸ひろ子さんの映像が流れている時、以下のようなエピソードが竹内まりやさん本人から語られました。
「奈保子ちゃん、今までハツラツ系の元気な曲だったんだけど、ちょっとしっとりした曲を歌ってみても面白いんじゃないかなってことで、ロッカバラードの「けんかをやめて」を提供した」
「薬師丸さんだったら声がとてもこう癒される声だなと思ったので、女の子の友達が失恋したという設定で、その失恋した友達を癒すというか励ますような歌にしたら、彼女の声は合うんじゃないかなと思って「元気を出して」を書いた」
こういった作曲活動は、子どもが寝静まってからポータブルキーボードを使って、子どもが音に反応して起きないよう細心の注意を払いながら行ったとのことでした。
歌手活動再開
思うようなメロディーが出てこない等の生みの苦しみもあるが、クリエイティブな活動の中の事なので、それすらも愛おしく思えると語る竹内まりやさん。
ここでは、以下のような18年ぶりに行われた2000年のLive映像が流れました。
・シアターの夜
・家に帰ろう
・駅
・元気を出して
・プラスティック・ラブ
・September
・マンハッタン・キス
・カムフラージュ
ここで竹内まりやさんに向けた山下達郎さんのコメントが山下達郎さん自身の声で語られます。
山下達郎です。竹内まりやが40年間続けてきた音楽スタイルは、どなたにでも受け入れられるようないわゆるミドル・オブ・ザ・ロード・ミュージックです。
ですが、そんな中でも時代のトレンドに出来る限り媚びず追随せず、その先の普遍性というものを常に模索してまいりましたので、30年前の作品でも、それ程古びては聞こえません。
また、シンガーと言うよりは作詞家・作曲家に近いスタイルでの活動形態ですので、そこからバラエティーに富んださまざまな曲想が生み出され、そのことも息の長い活動の手助けになっております。
そして何より全ての作品に通底しているものが人間存在に対する強い肯定感です。
この考え方が浮き沈みの激しい音楽シーンのなかで長く受け入れられてきた最も大きな要素であると私は考えております。
50歳を超えてからの心境の変化と岡田有希子
若い時は、あれがしたい、これがしたいなどと思っていたが、50歳を過ぎて振り返ってみると、もうそういったやりたいことが出来ていることに気づく。
今後は亡くなった先輩ミュージシャン達の分まで、生きている人、生かされている人は頑張らなくちゃという心境になった。
竹内まりやさんのこんな話の後、2007年4月11日NHKの番組「SONGS」で放送された「人生の扉」の映像が流れます。
限りある命と時間を意識するようになった竹内まりやさんは、今まで手を付けなかった作業に取り組みます。
それは、33年前に亡くなった岡田有希子さんの曲をセルフカバーすること。
ジーンズ&トレーナー姿でスタジオを動き回る竹内まりやさんの姿が映った後、以下の岡田有希子さんの映像が流れました。
・ファースト・デイト(1984.5.22「ひるのプレゼント」)
・リトルプリンセス(1984.12.16「レッツゴーヤング」)
・哀しい予感(1986.9.15「レッツゴーヤング」)
- 彼女の歌入れ時は必ず駆け付けた
- 初めて会った時の印象(その時着ていた服まで覚えている)
- もっと悩みとかを聴けたら何か違っていたのかなとも思う
- 有希子ちゃんの曲は何回か歌おうと思ったが、思い入れが深い分、歌えなかった。でも33回忌を過ぎて、やっと歌える気持ちになった。
そんなコメントの後、竹内まりやさんの直筆の「ファースト・デイト」の歌詞カードが映り、ヘッドホンをしてマイクに向かう竹内まりやさんの映像が流れます。
「ファースト・デイト」のイントロを飛ばした歌詞の頭から”前から~チャンスを~”の部分までの歌唱シーンでした。
2018年11月25日NHK-FMで放送された「今日は一日竹内まりや三昧」では、岡田有希子さんの曲のセルフカバーは3曲で、2018年中にこれらの曲を収録したアルバムをリリースしたかったが映画の製作で忙しくて出来なかった、2019年内には企画アルバムとしてリリース予定との話がありました。
このラジオでは、「恋 はじめまして」のセルフカバー曲がフルサイズで流れましたが、予定している3曲はいわゆる3部作(1st~3rdシングル)という訳ではないと言っていたので、残りの1曲はアルバム収録曲、若しくは他のシングル曲…。
なお、竹内まりやさんの岡田有希子さんにまつわるエピソードは、クリス松村さんの「誰にも書けないアイドル論」という本にもクリス松村さんと竹内まりやさんとの対談という形式で収録されています。
未読で気になった方はぜひ読んでみてください。
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奄美大島の子どもたちと「いのちの歌」
今年(2019年)の1月に、奄美大島のある母親から竹内まりやさんに届いたメールが紹介されます。
内容は、「いのちの歌」を歌っている島の子どもたちにメッセージを送って欲しいというもの。
ここでは、島の小学生が「いのちの歌」を合唱している様子、竹内まりやさんが子どもたちに向けてメッセージを書いている様子、子どもたちからの返信を読んで感極まってコメントする竹内まりやさんの様子等が映りました。
エンディング
スウェーデンにて40周年の振り返り、今後の展望を語る竹内まりやさん。
温かい人との出会いのおかげで自分の人生が形成されてきたと実感できる40年だった。
今後もマイペースで活動していきたい。出来れば75歳くらいまで歌っていたい。
最後にNHKのスタジオにて「いのちの歌」を歌唱しました。
まとめ
音楽活動40周年ということで、昨年から映画、ラジオ、過去の作品のリマスター盤リリース等、竹内まりやさんの活動は大きな盛り盛り上がりを見せています。
今年の紅白歌合戦への出演、もしかすると楽曲提供した歌手との共演など期待が膨らんでしまいますね。
この番組を見て、マイペースで音楽活動を続けられる才能、温かく才能のある人たちとの出会いによる整った環境、結婚、出産等、家庭を持ちながらやりたいことをやっている竹内まりやさんはミュージシャン、一般人としての理想像のように思えました。
明日死んでも後悔しないよう時間を大切にする姿勢に共感するとともに、これまで、そしてこれからリリースされるであろう竹内まりやさんの作品に励まされながら私自身も前進して行きたいと思いました。