【レビュー】Shokz OpenRun Proの音質と装着感~ハイエンド骨伝導イヤホンの実力は?~

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こんにちは、まちろです。

発売当初はキワモノ扱いの骨伝導イヤホンでしたが、今では市民権を得て各社から発売され低価格化が進んでいます。

骨伝導イヤホンの火付け役となったのは、AfterShokzのAeropex。音質、装着感、耐久性を高次元で融合させ、VGPでの金賞受賞等いくつもの受賞歴を誇るAeropexが骨伝導イヤホンをメジャーなものへと押し上げていきました。

現在は社名をShokzに変更し、ラインナップも一新。その中でひときわ目を引くのは、OpenRun Proという骨伝導イヤホンのフラッグシップモデル。

 

ハイエンドの骨伝導イヤホンってどんな音なの?

 

ここでは、旧モデルのAeropexと比べながら、Shokzから提供していただいたOpenRun Proを使ってレビューしたいと思います。

 

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OpenRun Pro レビュー

OpenRun Proとスタンダードモデルの違い

そもそも骨伝導イヤホンって何?

Shokzってどんな会社?

っていう部分は、以前レビューしたAeropexの記事に書いているので、そちらを参照していただくとして、ここで今回紹介するOpenRun ProとProのつかないスタンダードモデルをスペック上で比較してみます。

<OpenRun Pro> <OpenRun>
カラー 色違い4色
フレーム素材 チタニウム
マイク DSPデュアルノイズキャンセリング
骨伝導技術 ShokzTurboPitch PremiumuPitch2.0+
ミニサイズ なし あり
急速充電 5分で1.5時間 10分で1.5時間
Shokzアプリ
重量 29g 26g
Bluetooth ver.5.1(SBC)
バッテリーの持ち 10時間 8時間
防水・防塵 IP55 IP67

 

カラーバリエーションはどちらも4色展開。Proの方がより個性的な色が用意されていて、配色の仕方(デザイン)も若干の違いがあります。

OpenRun Pro

画像引用:Shokzホームページ

OpenRun

画像引用:Shokzホームページ

 

防水・防塵性能はスタンダードより落ちていますが、そもそもどちらのモデルも水泳での使用は対象外で、IP55で突然の大雨にも耐えうる性能を持つことから、無理にここのスペックを上げるより音質面にコストを掛けたんだろうなと想像します。

2年保証付きというのも長年骨伝導イヤホンを開発・販売してきたメーカーの自信の表れで、ユーザーの信頼・安心感につながりますね。

その他、急速充電時間の短縮、バッテリーの持続時間などProモデルの方がレベルアップ。その中でも一番の違いは骨伝導テクノロジーに最新の第9世代のものが使われているということ。

その実力はいかに!

 

OpenRun Proの同梱品

同梱品は、

  • キャリングケース
  • マグネット充電ケーブル
  • ユーザーガイド
  • 保証書(2年保証)

 

キャリングケースはフラッグシップ機ということもあって、スタンダードモデルの巾着とは違う重厚なハードケース。

充電ケーブルはマグネット式で、向きが違うと反発するため、装着に間違うことはありません。

 

OpenRun Proの機能

OpenRun Proの操作は、本体左右のボタンにて行います。

【本体右下の+-ボタン】

  • 電源オンオフ
  • 音量の上げ下げ
  • イコライザーの切り替え
  • バッテリー残量の確認
  • マルチポイントペアリングの設定・解除

 

 

【マルチファンクションボタン(本体左側面)】

  • 音楽の再生・停止
  • 曲送り・戻し
  • 言語の変更
  • 通話の応答・終了など

 

マルチペアリングは最大2台までで、これを設定しておくと、いちいちペアリングしなおさなくても、どちらか一方の再生機の音楽を止め、もう一方の再生機の音楽をスタートすると自動的に切り替わります。詳しい機能設定について公式ウェブマニュアルを参照してください。

接続安定性について。それぞれの生活環境にもよると思いますが、近所の住宅街や駅前の商店街を散歩したところ、一度も途切れることはありませんでした。それと、4mぐらい離れたパソコンから音楽を流してキッチンに立って音楽聴いてもブツブツ途切れることもありませんでした。

再生機として使ったパソコンとスマホはBlutooth5.2まで対応、SONYのDAP NW-ZX2は3.0で、どれを使って動画を見ても音ズレ(音の遅延)は感じなかったので、これはOpenRun Proの性能に依存している気がします。

 

アプリについて

現在、ProモデルにのみShokzのアプリが対応していて、このアプリを使って出来ることは、

  • マルチポイント設定
  • イコライザー(2種類)の切り替え
  • 言語設定
  • ファームウェアアップデート
  • 曲送りなどの操作

 

マルチポイントの設定はアプリを使った方がラクですが、イコライザーの切り替えを含め、こういった設定は一度やったらあんまりいじらないと思うので、そういう意味ではアプリの必要性はそれほど高くないと思います。ただ、本体のアップデートにはアプリは必須…かな。

今後のアプリのアップデートで、独自のDSPや3D効果の設定といった目新しい機能が加わればアプリ導入のトリガーになるかもしれません。

 

OpenRun Proの装着感

Shokzの骨伝導イヤホンは半円の輪っかみたいな形状で、左右の耳にかけて装着します。

装着感は、旧モデルのAeropexよりも若干締め付け感がゆるくなっていて、より快適に。それでいて旧モデル同様、激しく動いてもズレないので、ここは進化したポイントの1つ。骨伝導イヤホンは顎関節の付け根辺りにきちんとフィットしないとまともな音が出ないので、この安定したフィット感は長年骨伝導イヤホンに携わってきたShokzならではの技術でしょうね。

私はメガネをかけていますが、メガネに干渉することなく、それでいて軽量なのでとってもラク。ただ、個人的にちょっと違和感のある部分があって、それは操作ユニットが耳の裏に若干当たること。これは耳の形状や大きさ、そして耳の軟骨の敏感さによると思いますが、時にこの部分がちょっと痛むことがあります。

なので、このユニット部分をもっと細く、耳の沿うような滑らかなデザインだったらいいのになって思います。

 

OpenRun Proの音質

OpenRun Proと旧モデルAeropexを聴き比べたところ、その差はかなりありました。

スタンダードモデルのOpenRunと旧モデルのAeropexは、骨伝導技術は同世代のモノを使用しているため同等の音質と仮定すると、OpenRunのスタンダードモデルとプロモデルも同様の差だと思います。

歌謡曲、J-POP、ジャズ、(ハード)ロックなど幅広く聴いてみました。低音の強く出ている楽曲とそうでない楽曲によって印象の異なるケースもありましたが、総じて言うとOpenRun Proの音は、

 

中低音が厚い・デカい・重い

 

第9世代の骨伝導技術 ShokzTurboPitchは、低音再生強化が売り文句になっていますが、これは低音の量を多くしたというより、中低域に厚みを持たせて、ボーカルやベース・ドラムをよりリアルに感じられるように仕上げたという印象です。

解像度激高というわけではありませんが、ドラムのキックやベースラインも追えるし、スラップを多用したベースラインなんかは重くブリブリ聴こえてきます。音を出す部分の面がAeropexより大きくなっており、これも中低域のスケールアップに寄与していると思います。

しかし、低音が支配的ということは全くなく、これで中域と低域のバランスが取れたという感じで、中低域が力強くなった分、シンバル・ハイハットといった高域は若干引き気味ですが、適度なキラメキを保って聞こえてきます。

音色は耳に優しいまろやかな音。各帯域の音像(音の面積)は大きく太い芯が通っていて、横に広めの音場いっぱいに広がります。

これに対して、Aeropexはボーカルを中心とした中域が一歩前に。高域のキラメキ感は若干こちらの方が上。音の芯はスレンダーな筋肉質で、音像が小さい分、音場に余裕があり、全体的に爽やか・軽やかな音といった印象です。

音質だけで言えば、力強さと爽やかさのどちらが好みかでProとスタンダードモデルのチョイスするのもいいと思いますが、聴き比べるとやっぱ低音の再現能力って音楽にとって重要だな~って気づくと思います。音楽の三大要素(リズム・メロディー・ハーモニー)に【低音】も加えて四大要素にしてもいいぐらい。

第9世代の骨伝導テクノロジーを使ったOpenRun Proの印象を一言で言うなら、

リアルの追求

 

まとめ:【レビュー】ハイエンド骨伝導イヤホン Shokz OpenRun PRO

Shokz OpenRun PROについてまとめておきます。

  • 音楽再生のリアルさを追求した第9世代骨伝導技術を搭載
  • 装着していることを忘れてしまう進化した快適で安定したフィット感
  • マメな充電不要の連続再生10時間(急速充電対応)
  • 便利なマルチペアリング機能
  • 音ズレや遅延のない再生

 

有線イヤホンをよく使っている方に向けて言うと、その音質は音圧を若干下げた5,000円前後のシングルBAといったイメージで、EDMなんかをよく聴く方には物足りないかもしれません。でも、耳を塞がずにこれだけ量感のある中低音を出すチューニングは一聴の価値あり。

疲れてガッツリ音楽を聴く気分でもないときにお散歩に出て、でも、川のせせらぎ・木々のざわめき・子供たちの遊ぶ声などの自然の音に触れながら好きな音楽が流れてきたら…

骨伝導イヤホンってそんなシチュエーションが一番似合う気がします。

より音楽鑑賞に振ったShokzのフラッグシップモデルOpenRun Pro。気になったら是非その性能を体感してみてください。

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