人気を博したYAMAHAのイヤホン「EPH-100」をハイレゾ対応に進化させたイヤホン「EPH-200」が、2017年12月20日に発売されました。
YAMAHAという音にこだわるメーカーから発売される、ダブルフランジを採用したイヤホンに興味を持ったので試聴してみました。
YAMAHA EPH-200レビュー
EPH-200の外観
筒状の本体は約5~6mmぐらいで、太すぎず細すぎずといった印象です。
本体からMMCX端子が垂直に出ていて、試聴前は、この部分はゴツくて邪魔かなと思っていましたが、実際に手に取ってみると、ほとんど違和感はなく、むしろこの部分があるおかげで持ちやすい感じでした。
LRの区別は、ケーブル側のMMCX端子部分にLRの表記があり、その他、R側のMMCX端子の輪郭部分に赤のカラーリング、L側のケーブルの付け根の部分にドットが付いており、左右の区別がつきやすい仕様になっています。
本体は軽く、長時間歩きながら使用しても、イヤホンがずれて来るという心配はあまりなさそうです。
EPH-200の装着感
付属のイヤーピースは、SS,S,M,L,LLと5種類あるようですが、試聴機に装着されていたのは少し大きめに感じました。
ただ、試聴機には大体デフォルトのMサイズが装着されていることが多いため、きっとこの試聴機のイヤーピースのサイズもMか、来店客の希望で一時的にLに変更されていたかといったところです。
この状態で装着した感じですが、あまり耳の奥に入りませんでした。
イヤーピースが大き目だったという事もありますが、イヤーピースの形状もSHUREのトリプルフランジのように先細りでなく、ノズル径自体も太めなので、イヤーピースのサイズをSなどに変更したとしても、SHUREのトリプルフランジのような深めの装着は困難かと思います。
このダブルフランジは耳の少し奥と耳の位置口付近を塞ぐ感じで、イヤーピース自体は硬すぎず柔らかすぎずといった適度な質感があるため、イヤーピースによる耳への違和感は感じませんでした。
ただ、先程もお話しした通りノズルが太目なので、人によって装着ポジションが異なり、若干ベストポジションを見つけづらいせいで、音質の評価が分かれるような気がします。
ダブルフランジの効果で遮音性は高く感じました。
イヤホンケーブルにはタッチノイズ軽減のためのセレーション加工(ケーブルに溝がある)がなされていますが、本体が耳から飛び出す作りになっているため、耳にぴったりと納まる形状のSHURE SE215等のイヤホンのよりはタッチノイズが出ると思います。
EPH-200の音質
試聴にあたり、DAP(デジタル・オーディオ・プレイヤー)は、SONY NW-ZX2を使用し、イコライザー等の音響効果設定は、全てオフの状態にしてあります。
試聴曲は以下の通りです。
- 斉藤由貴「卒業」
- BABYMETAL「ギミチョコ!!」
- Wink「淋しい熱帯魚」
- Black Sabbath「Headless Cross」
- THE ALFEE「星空のディスタンス」
- 高橋洋子「残酷な天使のテーゼ(Director’s Edit.Version)」
ファイル形式はflacですが、「星空のディスタンス」と「残酷な天使のテーゼ」は、ハイレゾ音源です。
上記の曲を聴いてみて、聴く曲によって印象が異なるということはありませんでした。
音場(空間)は左右に広めで、音自体は近めです。
音のバランスはボーカルが一歩前に出る印象です。
低音は少なめに感じましたが、ベースやバスドラムの音は締まっていて、かつ適度な肉付きもあるため、薄っぺらいという感じではなく、きっちりと重さを感じることが出来ました。
高音部を中心とした細かい音は明るくはっきりと聴こえます。
全体的に柔らかめの音ですが、少し高音部にちょっと癖があり、耳に刺ささらないギリギリのエッジ(音の輪郭)感があります。
ボーカルのサ行やタ行、バスドラム等に「シャチッ!」というアタック音があり、キレのある音楽を聴く方には心地よい刺激となるでしょう。
まとめ
EPH-200は、キレと重みを兼ね備えたイヤホンなので、EDMなどにはハマると思います。
ジャンルが合えば買いの逸品です。