今回は、中村雅俊さんがドラマ「ゆうひが丘の総理大臣」に出演していた頃にリリースされたアルバム「Shy Guy Masatoshi」のアルバム仕様や収録曲の様子等について書いてみたいと思います。
このアルバムには「ゆうひが丘の総理大臣」のオープニング、エンディングのみならず、挿入歌も収録されており、「ゆうひが丘の総理大臣」が好きだった方は必聴のアルバムです。
多彩な作家人から提供された楽曲
「Shy Guy Masatoshi」は、1979年5月25日に発売されました。
このアルバムはCD化されていますが、ここではLPレコードのレビューをしたいと思います。
レコードの仕様
レコードジャケットの中には、2つ折りの歌詞カードと3枚のカラーポートレートが入っています。
ポートレートには、「ゆうひが丘の総理大臣」のエンディングで流れる散文詩がプリントされています。
このレコードは新宿のディスクユニオン昭和歌謡館で購入しましたが、ポートレートの四隅に空いている穴を見ていると、レコード発売当時に購入された方が「ゆうひが丘の総理大臣」が好きで、部屋の壁に画びょうで貼っていた様子が目に浮かんできます。
収録曲とアルバムの雰囲気
収録曲は以下の通りです。
(A面)
- 時代遅れの恋人たち(作詞:山川啓介 作曲:筒美京平)
- 三つ数えろよ(作詞作曲:呉田軽穂)
- 恋人よ おやすみ(作詞:門谷憲二 作曲:西島三重子)
- POP CANDY(作詞作曲:尾崎亜美)
- 優しさの街角(作詞作曲:尾崎亜美)
(B面)
- 日時計(作詞作曲:呉田軽穂)
- Better Days Love(作詞作曲:佐藤奈々子)
- こんな悲しい夜には(作詞:門谷憲二 作曲:西島三重子)
- 朝明けの「時」(作詞:松田侑利子 作曲:渋谷裕子)
- 海を抱きしめて(作詞:山川啓介 作曲:筒美京平)
編曲は全て松任谷正隆さんで、B面2曲目のブラスアレンジのみJake H.Concepcionとなっています。
「ゆうひが丘の総理大臣」のオープニング曲「時代遅れの恋人たち」とエンディング曲「海を抱きしめて」は、シングルとは違うアルバムバージョンで、どちらも、より歌をメインにしたようなシンプルなアレンジになっています。
A面4曲目の「POP CANDY」、5曲目の「優しさの街角」、B面1曲目の「日時計」は、「ゆうひが丘の総理大臣」の挿入歌ですが、毎回のように流れた曲ではなかったので、ドラマを繰り返し見た方でないと印象は薄いかもしれません。
「POP CANDY」は35話、「優しさの街角」は36話、「日時計」は30話と35話で使用されました。
呉田軽穂、つまり松任谷由実さんが2曲楽曲提供をしていますが、どちらの曲もクレジットを見なければユーミンが作ったとは思えないような歌謡曲チックなマイナー(悲し気な)ソングです。
尾崎亜美さんの提供した「POP CANDY」と、佐藤奈々子さんの提供した「Better Days Love」は、どちらも3分を切る短めの楽曲で、かわいらしい雰囲気があります。
中村雅俊さん自身も、ちょっとかわいらしい感じで歌っており、聴いていて、ちょっとくすぐったくなるような感じもします。
アルバム全体的には、疾走感のある曲は「時代遅れの恋人たち」ぐらいで、あとはマイナーとメジャー調と織り交ぜながらドッシリとした男らしい作風になっています。
まとめ
中村雅俊さんのリリースしたアルバムは全てCD化されていると思いますが、最初にCD化されてからリマスターによる復刻等されていないため、アルバムによっては高値で手を出しづらいものもあります。
その点、レコードは500円前後で手に入るものも多いので、聴きそびれたアルバムはレコードで聴くのも楽しいと思います。
今回封入されていた大きなポートレートなどは、レコードならではの楽しみですね。