以前、昭和テイストのAKBグループ楽曲を紹介させていただきましたが、今回はAKB48以外の平成アイドルソングで、昭和テイストのある曲を紹介したいと思います。
平成アイドルソングの中にも、松田聖子さんや河合奈保子さんといった太陽のようなさわやかで明るい曲や、中森明菜さんのような心の奥にグッと仕舞った切ない乙女心を表現する悲し気なメロディーを持つ曲、荻野目洋子さんのダンシング・ヒーローから始まったノリとメロディーをうまくブレンドした曲など、昭和歌謡チックな曲がたくさんあります。
テレビでシングル曲をパフォーマンスする平成アイドルを見るだけでは、こういった曲になかなか触れる機会がないと思うので、気になったら以下に挙げた曲を聴いてみてください。
昭和テイストの平成アイドルソング
昭和テイストの平成アイドルソング~ソロ曲編~
真野恵里菜「乙女の祈り」
真野恵里菜さんは、つんく♂プロデュースによるハロープロジェクト(以下ハロプロ)のアイドルでした。
「乙女の祈り」は真野恵里菜さんのデビューシングルで、真野恵里菜さんのピアノ演奏を主体としたバラード。
真野恵里菜さんのクセのない素直な歌声は、まさにデビューしたてのアイドルといった雰囲気で、昭和を感じさせてくれる切ないメロディーにベストマッチ。
4thシングルの「この胸のときめきを」も「乙女の祈り」をさらに切なくしたようなバラードでおすすめです。
この2曲はファーストアルバム「FRIENDS」に収録されており、他の曲も癖のない素朴な歌い方をしているので、アルバム全編を通して昭和を感じやすいと思います。
真野恵里菜さんのおすすめ楽曲については別記事にまとめておきました。
乃木坂46「水玉模様」
「水玉模様」は生駒里奈さんのソロ曲で、シングル「おいでシャンプー」TYPE-Bに収録されています。
原田知世さんの「時をかける少女」に似た雰囲気があり、生駒里奈さんの少したどたどしい歌い方は、まさにが80年代アイドル。
その他、以下のような乃木坂46メンバーソロ曲もおすすめです。
- 橋本奈々未 / ないものねだり
- 生田絵梨花 / あなたのために弾きたい
- 西野七瀬 / ひとりよがり
- 齋藤飛鳥 / 硬い殻のように抱きしめたい
乃木坂46は、制服主体の清楚で可愛いイメージ、生楽器の音を多用したアレンジ、パフォーマンスはダンスというより80年代アイドルのような振り付けといった感じで、昭和を感じやすいグループだと思います。
AKB48「First Love」
今回の記事は「AKB48以外で」としましたが、この曲だけ入れさせていただきました。
「First Love」は小野恵令奈さんのソロ曲で、AKB48のシングル「涙サプライズ!」のカップリング曲。
昭和テイストたっぷりな哀愁のメロディーを小野恵令奈さんが感情を込めて歌っています。
AKB48内のユニット「渡り廊下走り隊」のカップリングには、大抵、渡辺麻友さんのソロ曲が収録されていますが、「夕陽のいじわる」等を始め、昭和を感じやすい曲がたくさんあるので、これらの曲も是非チェックしてみてください。
ももいろクローバーZ「涙目のアリス」
この曲は玉井詩織さんのソロ曲で、アルバム「ももクロ★オールスターズ2012」に収録されています。
「涙目のアリス」は、杉山清貴・カルロストシキ&オメガトライブのマイナー調の曲に似ていますが、それもそのはず、作曲は林哲司さん。
ももいろクローバーZは、基本的には元気でノリノリの曲が多いですが、中にはプログレッシブな曲があったりと多様な音楽性を持っています。
フェアリーズ「純愛」
この曲は伊藤萌々香さんのソロ曲で、シングル「Mr.Platonic 伊藤萌々香ver.」に収録されています。
荻野目洋子さんの「湾岸太陽族」のようなビートの効いたアレンジに抑揚のあるメロディーが印象的な曲。
フェアリーズは基本的には、ビートを主体とした曲で、昭和を感じるメロディーを持つ曲は少ないですが、伊藤萌々香さんのソロ曲のメロディーは、どことなく昭和を感じるメロディーとなっています。
武藤彩未「桜ロマンス」
武藤彩未さんは「さくら学院」というアイドルグループの出身者で、卒業後、ソロ歌手としてデビューしました。
2015年に一時、活動休止するも、2018年末に活動を再開し、ミニアルバム「MIRRORS」をリリースし、現在も活動中です。
もともと80年代アイドルソング好きな武藤彩未さん。ライブでは80年代アイドルの曲を歌ったり、80年代アイドルのカバーCD「DNA」をリリースしたりと、特にソロ活動初期は昭和テイスト満載でした。
「桜ロマンス」は、ファーストアルバム「永遠と瞬間」に収録されている曲で、マイナー調のメロディーがサビに向かって力強くなっていき、同時に切なさも増し増しに。
「永遠と瞬間」は、80年代アイドルソングを意識して作られたアルバムなので、どの曲を聴いてもその片鱗を感じ取れると思います。
ライブでのパフォーマンスは、ダンスではなく、歌謡曲の振り付けに近い感じなので、アルバム収録曲の「女神のサジェスチョン」等を是非、動画でご覧になってみてください。
新井ひとみ「デリケートに好きして」
新井ひとみさんは、東京女子流というアイドルグループのメンバー。
2019年にソロプロジェクトが開始され、その第1弾として、太田貴子さんの「デリケートに好きして」、第2弾は中森明菜さんの「少女A」といった80年代アイドルカバーシングルをリリースしています。
カバー曲は賛否両論あると思いますが、こういった現代のアイドルが、過去の名曲をメディアでアピールしてくれるのは貴重。
現在は、昭和歌謡のような楽曲がヒットすることはありませんが、こういった楽曲が売れて注目が集まれば、時代はまた巡って来るも知れません。
あの頃のテイストを持った楽曲を現代に!
と思われている昭和歌謡ファンの方は、是非CDを買って応援してあげてください。
昭和テイストの平成アイドルソング~グループ曲編~
Berryz工房「告白の噴水広場」
Berryz工房はハロプロのアイドルグループで、2015年3月に活動を休止しました。
「告白の噴水広場」は、昭和歌謡を思わせるような哀愁のメロディーを持ち、生楽器の音色を主体としたシンプルなアレンジとなっています。
明るいバラード調のシングル「Very Beauty」もおすすめです。
Berryz工房の曲は色々なタイプの曲がありますが、ハロプロの中でも、一番昭和的なメロディー、アレンジを持つグループです。
パフォーマンスもキレキレのダンスを踊るというより、歌謡曲の振りのようなものも多いです。
Buono!「消失点 -Vanishing Point-」
Buono!(ボーノ)とは、アニメ「しゅごキャラ」と連動してハロプロから選抜されたユニットで、メンバーはBerryz工房の嗣永桃子(つぐなが ももこ)さん、夏焼雅(なつやき みやび)さん、キュートの鈴木愛理(すずき あいり)さんの3人。
基本的には、リンドバーグのような軽快なロック調の曲が多いですが、印象的なメロディーを聴かせる曲も多く存在します。
この「消失点 -Vanishing Point-」はアルバム「Buono!2」に収録されている非常にメロディーの美しい曲で、シーケンサー等での余計な電子音はほとんど入っておらず、シンプルなバンドサウンド。
こういった曲は、アルバム「Cafe Buono!」に収録されている「星の羊たち」、「君がいれば」、アルバム「We are Buono!」に収録されている「Blue-Sky-Blue」、「紅茶の美味しい店」でも聴くことが出来ます。
東京女子流「Mine」
この曲はシングル「ROAD TO BUDOKAN 2013~ちいさな奇跡~」、アルバム「KILLING ME SOFTLY」に収録されている曲で、岩崎宏美さんの「シンデレラ・ハネムーン」のようなディスコ歌謡。
東京女子流は、こういったファンキーなディスコ歌謡調の曲が多くみられ、メロディーに昭和を感じ難いものがあっても、このリズムとアレンジで、昭和を感じることが出来ると思います。
その他、非常にかわいらしい「ちいさな奇跡」(シングル曲)、やマイナー調のサビが印象的な「十字架」(シングル曲)等もありますので、是非聴いてみてください。
ClariS「恋磁石」
ClariSとは、2009年にデビューしたクララとアリスの女の子2組のユニットでしたが、2014年にアリスに代わってカレンという女の子が新メンバーに。
「恋磁石」はアルバム「BIRTHDAY」に収録されている曲で、マイナー調の非常にメロディーに起伏がある印象的な曲です。
二人の声質は似ていて、心地よく調和しています。
「恋磁石」と似たような曲としては、アルバム「PARTY TIME」に収録されている「眠り姫」などがあります。
その他、メロディーの美しいバラード「graduation」、「zutto」(アルバム「PARTY TIME」に収録)、「泣かないよ」、「a moment」(シングル「Wake Up」収録)もおすすめ。
アルバム「SPRING TRACKS -春のうた-」に収録されている「さよならメモリーズ」も軽快なメロディーにクララとカレンの滑らかな歌声が乗り、スカッと楽しい気分にさせてくれます。
終わりに
昭和テイストの平成アイドルソングは、まだまだたくさんあります。
今回紹介した曲を聴いて興味を持たれたら、Amazon Music Unlimited等のサブスク等を利用してあれこれ聴いてみてください。
皆様に新しい音楽との出会いがありますように。
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