三浦綺音(みうら あやね)さんは、90年代前半に歌手デビューしたアイドルです。
斉藤由貴さん、西村知美さん、伊藤つかささん、高岡早紀さんなど、フワッとした歌い方をするアイドルは数多く存在しますが、三浦綺音さんもそういったイメージです。
今回は、三浦綺音さんの鮮烈なファーストシングル「家族の肖像」を収録した唯一のアルバム「微熱」について書いてみたいと思います。
三浦綺音「微熱」~90年代ヌードルおすすめアルバム~
三浦綺音とは
三浦綺音さんは、1992年にグラビアアイドルとしてデビュー。
その後、NHK「魚のように」で女優デビューし、テレビドラマ、Vシネマ等の作品に出演しました。
1994年には、シングル「家族の肖像」で歌手デビューし、同年、ファーストアルバム「微熱」が発売されました。
三浦綺音名義でリリースしたシングル、アルバムは上記のみで、以後は、カトリーヌ・カトリーヌと名前を変更し、数枚のシングル、アルバムをリリースしました。
三浦綺音さんのデビュー当時、宮沢りえさんの写真集「サンタフェ」や田村英里子さんのふんどし写真集といったアイドルとして人気がある内にヌード等になることが話題になっていましたが、三浦綺音さんの場合は、デビューから写真集やVシネマでヌードを披露し、アイドルとヌードを合わせた「ヌードル」というキャッチコピーが付いていました。
CDを購入しに行ったところ…
私が三浦綺音さんを知ったのは、スポーツジムでトレーニングをしている時。
ファーストシングル「家族の肖像」がラジオで紹介されていて、そのフワッとした、アンニュイな歌い方や、悲しげな曲調と歌詞に耳を惹かれました。
三浦綺音という名前も初耳で、発売元の会社がシックスティーという聞いたことがない会社名だったため、通常のレコード店では見つけづらそうだなと思っていたところ、このラジオで、都内の某CDショップでの販促イベントの告知をしていたので、そこでCDを購入することにしました。
CDを購入しにお店に行ったところ、三浦綺音さんが椅子に座って握手会&サイン会のスタンバイしていました。
三浦綺音さんの頭上には、大型のモニターが設置されており、そのモニターには、三浦綺音さんが全裸になっているPVが延々リピートして流されていました。
CDを購入したとき、握手会に是非参加してくださいと店員さんに言われましたが、恥ずかしくなってしまって、握手会には参加しませんでした(-_-;)
でも、少し気になって、握手会の様子を見ていたところ、緊張していたのか三浦綺音さんはほとんど笑顔を見せず、淡々と握手をしているという感じでした。
ファーストアルバム「微熱」について
三浦綺音さん名義でリリースしたアルバムは、このファーストアルバム「微熱」が最初で最後。
収録曲は以下の通りです。
- 生まれ変わるために
- 家族の肖像
- サンドグレーの記憶
- ピカソのいる部屋
- 悪戯~いたずら~
- 殺意の記念日
- 禁じられた雨
- 推定無罪
- Le Village~ル・ビラージュ~
- あやとり
この内、4曲(1・9・10)は、元コスミック・インベンションで、現在、AKB48等の作曲・編曲を手掛けている井上ヨシマサさんが作曲・編曲をしています。
アルバムの雰囲気について
楽曲の多くは、ゆったりとした、又はミドルテンポのメジャー調(明るい曲調)の曲で、全体としては癒し系のアルバムと言っていいと思いますが、2曲程マイナー調で歌詞の内容が鮮烈な曲が入っています。
それは、2曲目の「家族の肖像」と6曲目の「殺意の記念日」。
2曲目のファーストシングル「家族の肖像」という曲は、曲・歌詞共に重々しく、1曲目のほんわかした雰囲気からは想像できない程のギャップがあります。
「家族の肖像」は、両親からは知らされていない血縁でないという事実を知った時の心境や今後の生き方といった少女の心境を描写した曲で、マイナー調のバラードから始まって、キレのある重々しいリズムと共にサビへ突入していく曲調と共にアルバムに強烈な印象を与えています。
6曲目の「殺意の記念日」はマイナー調のロックテイストで、独占欲の強い狂気じみた愛を描いていて、歌詞を噛みしめながら聴いているとちょっとゾクッとくるような曲です。
まとめ
「微熱」は、フワフワ系アルバムでありながら、時折グサッとヘビーな曲が切り込んでくるという面白いアルバムです。
既存のアイドルソングのイメージで言うと、斉藤由貴さんの「チャイム」に収録されている「自転車に乗って」のような雰囲気の曲が散りばめられたアルバムに、高岡早紀さんのアルバム「Sabrina」に収録されている「真夜中バレリーナ」「眠れぬ森の美女」のような曲が混在しているといった感じです。
歌い方は高岡早紀さんに似てるかな…
こういった雰囲気の好きな方は、是非聴いてみてください。