【レビュー】DENON DP-450USBの音質と使い勝手~レコードプレーヤーのおすすめ~

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こんにちは、まちろです。

もう20年ぐらい使っている1万円程度のボロボロのレコードプレーヤーを新調すべく、TEAC TN-4DとDENON DP-450USBの2機種で散々迷った挙句、DENON DP-450USBを購入しました。DENON DP-450USBはエントリークラスなんて言われてますけど、現在のレコードブームで1万円程度のレコードプレーヤーを使う人が一般的なことを考えると、DENON DP-450USBは初心者モデルから買い替えを検討するに値する立派な中級機。

こういったアナログ機器は実際に使ってみないと分からないこともあるので、実機の質感・使い勝手・音質などについてレビューしたいと思います。

DENON DP-450USBについて結論から言ってしまうと、レコードというアナログメディアを高音質、かつ、手軽に聴くという両側面を持った最強の機種です。購入を検討している方はスペックをご存じかと思いますが、念のためこの機種の特徴を書いておきます。

  • スタイリッシュな薄型デザイン&堅牢ボディ
  • 伝統のS字型ユニバーサルトーンアーム
  • オートリフトアップ&ストップ機能
  • 33- 1/3、45、78回転対応
  • ターンテーブルの回転精度を高める回転制御機能
  • MMカートリッジ対応フォノイコライザー搭載
  • レコードスタンドにもなるダストカバー
  • USBメモリーへのダイレクト録音対応(MP3 / WAV)

 

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DENON DP-450USBの本体と組み立て・調整について

外箱の大きさ

DENON DP-450USBをどこで買うか?価格.comなどを見てネット通販を利用する方が多いと思いますが、中には実店舗に足を運んで自分の目で確かめた上で買うという方もいると思うので、どのくらいの大きさのモノなのか書いておきます。

箱の大きさは縦43✕横50✕高さ25㎝ぐらい、重量は10㎏程度。結構デカイ、ちょい重いという感じなので、どうにか公共交通機関で持ち帰ることの出来る大きさではありますが、満員電車は爆死。

 

本体について

本体の大きさは縦34✕横41✕高さ10㎝ぐらい、重量は5㎏程度(ダストカバーを被せると高さは13㎝程度)。ラバー製のマットは厚みがあって結構重量感があります。本体表面はUV塗装が施された鏡面仕上げで傷のつきにくい硬度を持たせているとのこと。カラーはブラックとホワイトがありますが、私は指紋が目立たないということと、本体の白とアームのマットなシルバーの美しさに惹かれてホワイトを選びました。

 

本体後ろは、左からフォノイコライザーのオンオフ、音声出力端子、アース接続端子、オートストップ機能のオンオフ。これらの出力・機能部分は本体から少し奥まったところにあるので、オーディオケーブルを刺したとき、本体からケーブルが飛び出すのを最小限にしてくれます。

 

ケーブル接続端子の位置、本体の薄さ、最小限の高さのダストカバーという仕様により、奥行きに余裕がなかったり天井付きのラックでも設置しやすいようになっています。

 

梱包内用品(付属品)

箱の中に入っているモノは以下の通り。

  • 取説
  • ACアダプター(約150㎝)
  • ACアダプター交換用プラグ(5種類)
  • ダストカバー
  • ダストカバースタンド(216g)
  • 45回転用アダプター
  • アース線付きRCAケーブル (約105cm )
  • 本体
  • ターンテーブル
  • ターンテーブルシート
  • カートリッジ付きヘッドシェル
  • カウンターウェイト

 

ACアダプターの差込口は各国に合わせた脱着仕様になっています。

 

ダストカバースタンドはそこそこの重さがあるので、ダストカバーとLPレコードジャケットを立てかけても、倒れそうな不安は全くありません。

 

RCAケーブル(オーディオケーブル)の長さは1m程度なので、レコードプレーヤー設置場所とアンプに距離がある場合は、予め延長ケーブルなどを用意しておいた方がいいです。

 

それと、レコードのデジタル化にUSBメモリーを使用するのでコレも忘れずに。アルバム1枚wavで記録しても300MB程度なので、メモリーに録音したファイルをため込まない限り、そんなに容量が大きくなくても大丈夫です。

 

本体の組み立て・調整について

本体の組み立て自体は簡単。本体にターンテーブルを置いてベルトを本体のローラーに引っ掛ける、その上にシートを敷く、アームにカートリッジとカウンターウェイトを刺す、これだけ。

ただ、アーム部分の調整をやったことのない方は、ここに結構時間がかかると思います。特にアームをターンテーブルと平行にする作業。カウンターウェイトという名の重りを右に左に回しながら調節するんですけど、これが大変で、もうその回し加減と言ったら、1ミリ、いやコンマ単位。これは根気よくやるしかありません。

その後、「カウンターウェイトが動かないように指で押さえ、針圧リングを0に合わせる」という作業が待っていて、カウンターウェイトを親指と人差し指なんかで挟んで固定して針圧リングを回すと、きっとカウンターウェイトも回ってしまって、また最初から…。コツはカウンターウェイトの後ろ(おしり)を人差し指でギュッと押しながら針圧リングを回すとズレない…と思います。

あとは一工程ずつ取説を確認し、調整作業を進めるようにしてください。1つでもやり忘れたら、針はレコードの上に落ちないので。

 

DENON DP-450USBの音質

音質にこだわったパーツと機能

はじめに音質に寄与するパーツと機能について書いておきます。

  • 異種素材を組み合わせた本体の構造
  • S字のトーンアーム
  • ターンテーブルの回転制御機能

 

本体外側はプラスチックですが剛性を高めるため内部には鉄板プレートを配置。ターンテーブルはダイキャストといった具合に、異なる素材を組み合わせることで薄型ながら共振を極力抑えた構造になっています。

 

トーンアームは1971年に発売された名機「DP-5000」の仕様を元に設計したS字型。レコードの音溝をより正確にトレースする性能を追求したもの。

 

ターンテーブルの下に回転速度を検出するセンサーがついていて、これにより回転精度を高めています。

 

オートリフトアップ&ストップは、曲が終わった後、約10秒ぐらいしてアームが上がり回転がストップするといった感じです。

 

スピーカーで聴く音質

我が家の再生環境はYAMAHAのAVアンプRX-A1080とYAMAHAのトールボーイスピーカーNS-F330の組み合わせ。フォノイコライザーはAVアンプのものを使用。これまで使っていたレコードプレーヤーは、20年ぐらい前に買ったaiwa PX-E860という1万円程度のもの。これと比較してDENON DP-450USBは、

  • 音飛びなくなった
  • 音圧上がった時やボーカルが声を張り上げた時にジリジリするノイズがなくなった
  • 音の分離、解像度がアップ
  • 低音が締まった
  • ピッチが正確

 

レコード特有のものと思っていた音圧上昇時のノイズが消えたことにまず感激。それと、これまでどんなにクリーニングしても音飛びのするレコードがあって、それはレコード盤の劣化によるものと諦めていただけに音飛びしなくなったことは嬉しい誤算。アルバムの曲間の無音部分はプチプチノイズがなかったらかなり静寂です。

ノイズが減少した分、全体的にクリアな音になりました。これまで膨らみがちだった低音は締り、ノイズの減少と伴って、ボーカルの再現性が格段にアップ。ハイハットやその他の細かいパーカッションの音は、スピーカーより結構高い位置、斜め上方向から聴こえ、音場の立体感が増しました。

ピッチ(音程)は正確で、CDでリリースされている同じ音源と比べて違和感なし。これまで使っていた安物のレコードプレーヤーで再生した音は若干回転スピードが速かったことに気づく始末。

ただ、こんな感じでレコードプレーヤーの質がアップした分、レコード毎の質の違いも如実に分かるようになって、音場が狭く音の分離が悪い団子状態のアルバムにはミキシングの悪さを感じたり。こうなってくると最新リマスターの真新しいレコードを聴いてみたくなります。

欲を言えば、もう少しボーカルに艶やかさが欲しいところですが、そこまで追求したければこのS字トーンアームはカートリッジ交換が容易なので、ある程度好みに合った音質に近づけると思います。

 

USBでのデジタルファイル化と音質

DENON DP-450USB最大の特徴はUSBメモリーによるレコードのデジタル化。他の機種ではRCA端子の他にUSB出力があってレコードのデジタル化をUSBケーブル一本で出来る仕様のものもありますが、録音の度にプレーヤー裏面にアクセスしなければいけないこと、パソコンをプレーヤーのそばに持って行かなければならないこと、録音時には基本的にパソコンは使えない(音飛び防止のため)など、レコードのデジタル化は億劫なんですが、DENON DP-450USBはUSB差込口が前面にあり、ワンプッシュで録音がスタート。しかもMP3(192kbps)に加えてwav(44.1kHz / 16bit)のCD音質で記録できるので、手間なく高音質でデジタル化できるレコードプレーヤーは現時点でDENON DP-450USBが最強です。

 

具体的な録音手順は、

  1. USBメモリーを刺す(USBランプが点灯)
  2. MP3かwavのボタンを押す(USBランプが点滅)
  3. レコードを再生する
  4. 終わったらMP3かwavのボタンを押してUSBメモリーを抜く

USBメモリーのフォーマットはFAT16・FAT32に対応。基本的にUSBメモリーはこの形式でフォーマットされているので、新品のUSBメモリーでも特に何もせず、そのまま差し込んで大丈夫です。

 

録音後の曲分割・無音部分の削除などといった編集は、DENONホームページから無料でダウンロードできるMusiCut™ for Denonで行えますが、なぜだかwavファイルに対応していません。ただ、MP3を編集するにしても、こういった音声波形ファイを編集するには定番のAudacity(フリーソフト)を使った方がやりやすいと思うので、これで編集するのがいいと思います。Audacityの使い方に関しては別記事に書いているので、そちらを参照してみてください。

Audacityの使い方(レコード編集)|曲の分割・不要部分の削除【分かりやすく解説します】
前の記事では、Audacityを使ってレコードを取り込むまでを書きました。 ここでは、取り込んだ音声をAudacityを使って分割、不要部分の削除、音声ファイルの書き出しついて書いていきます。 Audacityは、アナロ...

 

さて、USBメモリーでデジタル化した音質ですが、プレーヤーの品質に伴った良好な音質です。これまで使っていたaiwa PX-E860にオーディオキャプチャーケーブルを使って録音した音質から劇的な変化はありませんが、プチプチノイズ以外の不要なノイズが消えているので、より高品位になったという印象です。

音質全般に関しては、レコードをデジタル化するとプレーヤーによる差異は少なく、アンプ・スピーカーを通して聴く際はその差は大きいと感じました。

 

まとめ

DENON DP-450USBの特徴をまとめておきます。

  • スタイリッシュな薄型でありながら共振対策が施された堅牢ボディ
  • 正確にレコードの溝をトレースするS字型ユニバーサルトーンアーム
  • レコードを聴きながら寝てしまっても安心なオートリフトアップ&ストップ機能
  • ピッチの精度を高める回転制御機能
  • 狭いスペースでも使いやすい着脱式ダストカバー
  • USBメモリーを使って高音質・簡単にデジタル化できる

 

ということで、レコードに高音質を求めたいけど沼にずっぽりハマりたくはない、レコードはどちらかというとデジタル化して聴く頻度の方が高い、そんな方にDENON DP-450USBは唯一無二のレコードプレーヤーだと思います。2018年に発売された機種ですが、DENONが10年ぶりに新設計した気合の入ったプレーヤーで、レコードプレーヤーはデジタル機器のように頻繁にモデルチェンジをくり返すようなものでもないので、気に入ったら在庫のあるうちにゲットしてください。

 

最後に。レコードに針を落とすとき、リフトアップされたアームをレコードの開始位置に持て来てリフターを下げるんですが、高さのあるところからレコードの端と針の位置を目視で確認するのは、私みたいな老眼にはもう大変。なんかUFOキャッチャーやってるみたい。なので、個人的にはリフターは下げたままで自分で針をレコードに落とす方がやりやすい…かな。

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