大場久美子「カーテンコール」~70年代アイドルおすすめアルバム~

「一億人の妹」というキャッチフレーズでデビューした大場久美子さんの魅力は、天真爛漫な笑顔、小動物が走りまわるようなしぐさなどから感じられる至上のかわいさではないでしょうか。

2017年12月のマルベル堂のプロマイド売上ランキング1位を獲得するなど、大場久美子さんは未だに高い人気を維持し続けています。

大場久美子さんのアルバムは、未だCD化されていないものも多く、アルバムレビュー等も少ないことから、今回は、大場久美子さんの歌の魅力と共に、この「カーテンコール」についてのレビューを書いてみたいと思います。

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アイドル歌手としての大場久美子

70年代からのアイドルを見てきた中で、大場久美子さんの歌はかなり個性的だと思います。

当時から大場久美子さんは歌が下手・音痴などと言われていましたが、歌唱力に関して言えば、大場久美子さんレベルのアイドルはたくさんいて、特別歌が下手という感じではありません。

世間で言われているほど、音程をはずすことはなく、外すとしても中途半端に音にぶら下がるような気持ちの悪い外し方ではなく、丸々違う音になりますが、これは譜面の読み間違えか、歌いづらいので無意識にそういう音符で歌っているのだろうと思います。

リズムに関しては走りがちで、16分音符が連続するような部分では、歌が先走って、最後の音符が余ってしまうような感じはありますが、外した音は、ほとんどコードの構成音の中に納まっているので、個人的には、違和感は全くありません。

大場久美子さんが特別音痴だのと取り沙汰されてきたのは、ある意味、それだけ人気があったからではないでしょうか。

大場久美子さんの歌における最大の魅力は歌詞の表現力で、喜怒哀楽を舞台女優の如く、そのかわいらしい声・表情・振り付けで、少し大げさなぐらい表現しています。

そういうこともあるので、「大場久美子の歌ってどんな感じなんだろう?」と興味を持たれた方は、いきなりCDから入るのではなく、まず動画サイト等で「エトセトラ」や「大人になれば」等、彼女の歌っている姿を見るとその魅力が分かりやすいと思います。

5thアルバム「カーテンコール」について

「カーテンコール」は、1979年7月にリリースされました。

大場久美子さんのアルバムの中で、個人的にはこの「カーテンコール」がイチ押しです。

その理由は、先程、大場久美子の歌唱は舞台女優の如しと書きましたが、「カーテンコール」は、舞台を想定したコンセプトアルバムになっており、大場久美子さんの歌の魅力が最大限に発揮されているからです。

アルバムジャケットや、封入されているピンナップは、それを象徴するかのようなバレエのレッスン着を着て物憂げな表情をする大場久美子さんが写っています。

歌詞カードには、このコンセプトアルバムを体現しているような舞台の様子の写真が所々に載っていますが、これは東京日劇で行われた大場久美子さんのコンサートのミュージカルシーンです。

レコード盤は、中心部のレーベル含め、通常の仕様となっています。

収録曲は以下の通りです。

(A面)

  1. 私のショーへようこそ
  2. 私って誰?
  3. マイ・パラダイス
  4. 初恋
  5. 切符をください

(B面)

  1. バレエシューズ
  2. オーディション
  3. アプローズ
  4. あの人の手紙
  5. マイ・ソング・ラブ・ソング

現在CDで発売されている「大場久美子 ゴールデン☆ベスト」には、シングル曲の他に、アルバム収録曲が何曲か入っていますが、この「カーテンコール」からは、1曲も収録されていません。

アルバムの内容ですが、A面は既にスターになった舞台女優の華やかさや苦悩、B面はスターになるまでの道のりといった感じで構成されています。

この他、AB面には所々に恋人との出会い・思い出などが描写されていますが、アルバムの最後の曲は、恋と女優のどちらを選択するべきか苦悩し、結論を出すといった曲になっています。

舞台を想定したようなアルバムになっているため、それぞれの曲の抑揚が激しく、曲によってはプログレッシブロックのような激しい展開を見せる曲もあります。

曲の雰囲気は、ノリノリのポップ、ゆったりとしたバラードが交互に出てくる感じですが、ほとんどはメジャー調(明るい曲調)です。

曲中には、大場久美子さんの語りも所々に入っていて、その歌い方も、まるでセリフにメロディーを付けたような強く感情を込めたものになっています。

大場久美子さんの他のアルバムにない特徴としては、大場久美子さん以外の声が入っているという事。

「切符をください!!」という曲では、突然消えてしまった彼を追いかけようとする大場久美子さんと彼の両親との掛け合い、「あの人の手紙」では彼から来た手紙を彼自身が朗読といった感じで、コーラスに留まらない他の男女の声が入っています。

A面の2曲目と3曲目は、一見このアルバムの内容とどう関係があるのだろうかと思ってしまうような曲ですが、アルバムを最後まで聴くと、その意味が分かります。

まとめ

大場久美子さんの歌唱は非常に魅力的なのですが、歌がヘタというイメージが定着しているせいか、大場久美子さんの歌について、あまり話題になることはありません。

そのせいか、現時点(2019年7月)で、9枚リリースされたアルバム(ベスト盤含む)の内、CD化されているのは、1stアルバム「春のささやき」と、4thアルバム「Kumikoアンソロジー」(新曲1曲を含むベスト盤)のみです。

2020年には還暦を迎えられる大場久美子さんですが、こういった節目に、全作品のCD化や、テレビ出演・ラストライブ等の映像がDVD化されるといいなと思っています(^^♪

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