2019年8月23日に発売予定のSONYの新しいモニターヘッドホン MDR-M1ST。
7月2日よりソニーストアにて試聴機が設置されたため、試聴してみました。ハード・音質面共に、MDR-CD900STとはかなり異なる印象でした。
MDR-M1STのハード・音質の特徴
ここでは、MDR-M1STのスペック詳細については記載しませんので、お知りになりたい方はソニーの公式ホームページにて確認してみてください。
★SONY MDR-M1ST公式ホームページはこちら
MDR-M1STのハード面について
ソニーストア銀座では、MDR-M1STとMDR-CD900STが並んで展示してあったので持ち比べてみました。
手に取った感じは、若干MDR-CD900STの方が軽い印象でしたが、それ程違わず、かなり軽い本体でした。ハウジングは90度回転し、平たくなるスウィーベル仕様です。
ケーブルジャックは、MDR-Z1000のような挿してネジ止めするタイプでした。
イヤーパッドは、しっとりモッチリした低反発で、触った感触はMDR-CD900STともMDR-1AM2とも違う心地の良い柔らかさでした。イヤーパッドの厚みは、MDR-CD900STよりは厚みがありますが、MDR-1AM2よりは薄いです。ただ、この薄さで耳がハウジング内の振動板カバーに当たって違和感があるということは個人的にありませんでした。
MDR-M1STの音質面について
試聴にあたって、SONYのDAP NW-ZX2にSONYのポータブルアンプPHA-2を接続して、flacで取り込んだものを数曲聴いてみました。
聴く前はMDR-CD900ST系列の硬い音を想像していましたが、全く違いました。
細かい音をよりハッキリと聴かせる解像度の聴かせ方はMDR-CD900ST譲りですが、どちらかというとMDR-Z1000に近い音です。
音にトゲトゲしさはなく柔らかめで、MDR-Z1000よりもややスッキリとした適度な音の厚みがあります。
音場は顔面一回りぐらいの大きさ、奥行きは少しあるかな程度で、他のモニターヘッドホン同様、広いという感じではありませんが、それぞれの音像は大きく、顔面から近めのリアルな音が迫ってきます。
低音はドスッとした芯を鳴らし、柔らかい音質ということもあってリスニング用途でも十分満足の行くセッティングだと思いました。
この低音の圧は、MDR-Z1000の聴かせ方に似ていますが、低音の芯をより絞り込んだという印象です。
MDR-M1STの後にMDR-CD900STで聴くと、音全体にエッジが立ち、試聴曲として聴いたWINKの「淋しい熱帯魚」のバスドラはドスドスではなく、カキッカキッとかピチャッピチャッみたいな感じに聴こえました。
まとめ
MDR-M1STの印象をまとめると、価格もソニーストアでは31500円(税抜き)とMDR-CD900STとMDR-Z1000の中間ということもあり、その音質も両者の中間という印象を持ちました。
音楽鑑賞用途で使用する場合、MDR-CD900STだと音が硬すぎる、MDR-Z1000だとモニターヘッドホンとしては音が暑苦しい…そんな風に思われている方にはハマるヘッドホンだと思います。
非常に高い解像度を感じさせながら軽やかで、かつ、力強さを兼ね備えたMDR-M1STの音は、今までに聴いたことのない新次元の音。
MDR-Z1000の音が神と感じている方なら、MDR-M1STもまた神ヘッドホン。