SHURE SE215spe VS SE846~音質の違いを聴き比べる~

SHUREのエントリーモデルSE215speとフラッグシップモデルSE846。

それぞれ発売されたのは、2012年、2013年と大分前ですが、今でもなお現行モデルとして君臨する超ロングセラーのイヤホンです。

毎日のようにイヤホンの新製品情報が流れ、最新技術を投入した製品が市場に溢れかえっている中、これだけ長期間モデルチャンジをせず、かつ、人気を保ち続けているイヤホンはSHUREぐらいだと思います。

SHURE(シュア)は、マイク等で有名なアメリカの音響機器メーカーで、2000年頃から始まったイヤホンブームの火付け役でもありました。

SHUREの製品は質実剛健。奇をてらわない音作りとしっかりしたサポート体制も人気の要因だと思います。

さて、今回はエントリーモデルであるSE215speとフラッグシップモデルSE846を同条件の元に聴き比べをしてみました。

その価格差は10倍近くありますが、その音質差はどのぐらいあるのでしょうか?

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SHUREのダイナミックドライバーとマルチBA

私の所有している両機種は、発売当初に購入したもので、かなり使い込みました。

一度の故障もなく、今でも頻繁に使用しています。

試聴環境

両機ともリケーブル(ケーブル交換)出来るタイプですが、この聴き比べについては、オリジナルケーブル、イヤーピースは付属のシリコン(Lサイズ)を使用しました。

SE846は音質の好みによってウォーム・バランス・ブライトとノズル交換をすることが出来ますが、今回は高域が明るめに出るブライトノズルを装着しています。

再生環境は、パソコンにSONYのポータブルアンプPHA-2をデジタル接続、再生ソフトはSONYのMEDIA GO(AISO)で、Wink「淋しい熱帯魚」、斉藤由貴「卒業」等の歌謡曲、手嶌葵「La Vie En Rose」等のジャズ、Black Sabbath「Headless Cross」、Dream Theater「METROPOLIS-PART I “THE MIRACLE AND THE SLEEPER”」等のハードロックなどを聴きました。

音質の違いについて

駆動力が非力なスマホやDAPだとその音質差は若干分かりづらい部分もありますが、ポータブルアンプ等を噛ませて聴き比べるとその違いがよりハッキリと分かります。

音場

音場(音が鳴っている空間)の広さは、どちらも顔面を一回り大きくしたぐらいで、昨今のイヤホンと比べると狭いと感じるかもしれません。

SE215speよりもSE846の方が上方向と前方(奥行き)への広がりを感じます。

音像と解像度

空間の広さはそれ程変わりませんが、その空間で鳴っている音像(音の面積)と解像度(音の鮮明度)には大きな違いがあります。

SE215speは、細かい音も聴こえますが、ボーカルを中心とした中音、ベースやバスドラムを主体とした低音にある程度の一体感があり、音楽の聴かせるべきポイントにスポットを当てている感じです。

低音域の解像度は良好で、バスドラムやベースのアタックは他の音の埋もれずよく分かるので、ベースラインを追うことも可能です。

顔面から適度な距離感、適度な大きさの音像で、リスニング用イヤホンとして長時間聴いてみ聴き疲れしないチューニングだと思います。

SE846は、SE215speと同程度の空間でありながら、ボーカルを中心とした音像がより大きく、顔面からの距離も近いです。

そうであるなら、音が重なってしまうように感じられるかもしれませんが、同じような位置に定位してる音でも、巧みに空間の上下・前後で分離され、しかも一音一音に付帯音(主体となる音にまとわりつく余計な音)が感じられないため、驚くほど音が分離して聴こえます。

それぞれにかけられたリバーブ(エコー)等のエフェクトも、その消え際までハッキリと分かります。

これほどの音が鳴っていながら、空間は非常にクリアで、改めてSE215speを聴いてみると、その空間は澱んで聴こえるほどです。

音のバランスと音の質感について

音色はどちらもキラキラした感じではなく、若干暗めですが、過剰な演出によって聴き疲れしないよう意図してチューニングされているように思えます。

SE215speは、中低域に量感があり、ハイハットやシンバルといった高域は若干引っ込み気味です。

低音は、音の芯とアタック音の後に出る風圧からくる重さがあり、かつ自然な音色です。

一方、ボーカルやハイハット・シンバルといった金物系の音に関しては、やや艶が足りず、シャリ付くことはありませんが、部分的にキリキリ・チリチリといった音の荒さ・かすれを感じます。

ハイハットに着目してみると、曲によってはハイハットの音がシェイカーを振っているような音に聴こえるものもありました。

ただ、全体的によくまとまっており、音の量感を保ちながらキレもある聴きやすいバランスに仕上げられていると思います。

SE846は、どこの音が引っ込むということはなく、フラットなバランスでありながら全ての音にしっかりとした芯が通り、艶やかで立体感を伴った音が耳に飛び込んできます。

音のキレがありながら耳に刺さるような不快な音は一切出さず、その音色もリアルで、ボーカル主体の曲を聴いたなら、まるでアーティストがすぐ耳元で歌っているかのような錯覚に陥る程です。

まとめ

聴き比べた結果、やはり価格差による音質差は大きいものがありましたが、だからといってSE215speよりSE846が全てにおいて良いという訳でもありません。

SE215speはエントリークラスでありながら、SHUREの質実剛健の精神を受け継いでおり、ケーブルを含めしっかりとした製品であると共に、上記でお話しした音のカサツキや解像度などは、イヤーピースやリケーブルによって、このクラスのイヤホンとして不満のないレベルにまで改善することも可能です。

SE846はSE215speと比べると圧倒的な高音質でしたが、BGM的に聴きたい時などは音がリアル過ぎて作業に集中できなかったり、この高音質を体感するには、これに見合った再生環境が必要になったりと使う場面によっては合わないケースもあります。

イヤホン・ヘッドホン全般的に言えることですが、高価格であれば誰もが満足するというものでもなく、自身の環境・用途にあった製品を選ぶことが大切です。

SE215speやSE846の個別の製品レビュー、リケーブル・イヤーピース変更による音質の変化等についても今後書いていこうと思いますので、気が向いたらまたブログにお越しください。

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