【レビュー】SOUNDPEATS CCカフイヤホン~神コスパでワイヤレスイヤホンの最適解~

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長年、数々のワイヤレスイヤホンを世に放ち、その度にVGP(オーディオビジュアルアワード)でコスパ大賞・金賞を受賞するなど、一般ユーザーのみならずプロ目線でも高い評価を得ているSOUNDPEATSから新たなワイヤレスイヤホンが発売されました。

SOUNDPEATS CCイヤーカフ(SOUNDPEATS PearlClip Pro)

コスパの高さはもちろんのこと、装着感や音質を含め、開放型ワイヤレスイヤホンの最適解と感じるこの製品。

特に、開放型ワイヤレスイヤホンに対して

  • 少なからず装着感に不満を持っている方
  • 開放型の薄っぺらい音質に不満を持っている方

そんな方にはジャストミートなワイヤレスイヤホンです。

では、具体的にどんな感じなのか見ていきましょう。

 

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SOUNDPEATS CCカフイヤホンのハードとアプリについて

付属品と製品仕様

【付属品】

  • 充電ケース(本体入り)
  • 充電ケーブル(USB Type C / Type A 約18.5㎝)
  • 取扱説明書
  • アプリ利用ガイドカード
  • ステッカー

 

箱出し時点でのバッテリーは100%だったので、買ったその場から使うことが出来ます。イメージキャラクターのステッカーはおまけカナ。

 

 

ハード面について

ケースは横長で手に馴染みやすい形状。ガンメタリックの落ち着いたカラーで指紋も目立ちにくくなってます。本体にはUSB差込口。

 

その裏には謎の横長ボタン。取扱説明書にはこのボタンについての説明はないんですが、蓋を占めた状態でワンプッシュすると中央のカラーランプが光り、蓋を開けた状態で長押しすると点滅するので、このボタンはペアリング・バッテリー残量確認ボタンだと思われます。ただ、ペアリングに関してはこのボタンを押さなくても、蓋を開けるとスマホ等の受信機に認識されます。

 

ケース内部には微弱な磁気があって、イヤホンを入れるとスッと引っ張られ、ピッタリ収まるようになってます。そして画期的なのは左右の区別がないこと。右耳に付けていたイヤホンをケースの左側に入れてもOKっていうこと。蓋を閉じて10秒すると左右のイヤホンは自動適応されます。

 

【ハード面の主な性能】

  • マルチポイント対応
  • 片耳だけでの使用も可
  • 防水性能:IPX5
  • 最大再生時間:約6時間(充電ケース併用時、約24時間)
  • 充電時間:イヤホン(約32分)/ ケース(106分)
  • 急速充電対応:10分の充電で2時間の再生可
  • 充電ケース&イヤホン重量:約47g(内、イヤホン片側5g)

 

 

装着感について

イヤホンの形状はU字型。内部にはニッケルチタン形状記憶合金が入っており、この形が維持されます。耳からイヤホンがポロっと落ちてしまうような不安感は皆無。メガネやマスクをしていても全く干渉しません。

 

装着はU字に空いているイヤホンの隙間に耳を差し込むイメージ。

画像引用元:サウンドピーツ公式ページ

耳を挟んでいるように見えるため、その挟まれ感に不安を抱く方もいるかもしれませんが、イヤホンを挟んでいるというよりは耳のくぼみにユニットがポコッと入って、裏のバーがそれを軽く支えているという感じ。なので、痛みや耳をつままれているような違和感などはなく、ないどころか一旦装着してしまったら着けていることを忘れてしまうほど快適な装着感です。イヤホン本体の軽さと耳に当たる部分が耳に優しいシリコン素材という点も装着感に大きく寄与しています。

イヤホンの装着角度によって装着感や音質が変わってしまうので上記の写真のような基本ポジションを維持することは大切ですが、この点についてはあまり神経質にならず、多少ズレたとしても一番違和感のないポジショニングで大丈夫。

もちろん、装着感については耳の形や大小のよってまた違ってくると思いますが、SOUNDPEATS CCイヤーカフの形状は膨大な耳データに基づいて設計されているため、痛いとかうまく嵌らないということはまずないと思います。

一つ注意点を挙げるとすると、イヤホンの前後を間違えないように装着すること。先ほど左右の区別はないと言いましたが、前後の区別はあります。耳に入れる方は音の出るスリット(穴)があります。慣れないうちはこれを確認して装着するようにしてください。

 

 

イヤホンの操作とアプリについて

曲飛ばし・ボリューム調整等の基本的な操作はイヤホンをタッチすることで行えます。タッチに反応するのは耳の穴に入る金属部分のみなのでちょっと慣れが必要かも。

アプリに関してですが、アプリ(PeatsAudio)でないと出来ないこともあるので、購入したら必ずアプリをインストールするようにしてください。

アプリのホーム画面はこんな感じ。

 

アプリでしか出来ないことは、

  • ダイナミックEQのオンオフ
  • イコライザーの設定
  • イヤホン操作のカスタマイズ
  • 本体アップデート等

新たに搭載されたダイナミックEQは以下で解説するイコライザーとは独立して使えます。もちろん併用も可。

イコライザーは3モードあってプリセット、カスタム、適応型EQ。プリセットは9モードあるので、まずはここから。カスタムで自由にイコライジング出来ますが、あんまりよく分からずにいじるとかえって変な音になりかねないので、そういう時は適応型EQを使ってみてください。

 

 

適応型EQとは自身の耳の特性に合ったイコライジングを自動でしてくれる機能で、各帯域から出るテスト音が聴こえたらOKをタップみたいな感じで進めていくだけの簡単設定。

 

 

アプリから各製品の取扱説明書のページにアクセスできるので、使い方が分からない場合でも一々紙の取説を見なくてもいいので便利です。

 

新たに追加された機能として「イヤホン探し」ってのがあります。外出時にイヤホンを失くしがちな方には嬉しい機能ですね。あと、音声ガイダンスの言語設定やガイダンス音量の調節なんかも出来ます。

 

 

SOUNDPEATS CCカフイヤホンの音について

Bluetoothの音の遅延について

音の遅延対策として「ゲームモード」というものがあります。ゲームモードを切った通常の状態(ノーマルモード)でYouTubeなどの動画を見ると少し音ズレが気になりますが、ゲームモードをオンにすると音の遅延はほぼ解消されます。

ゲームモードのオンにすると若干圧縮がかかったような音場(音の空間)の狭まりと解像度の低下を感じますが、このオンオフでの違いは余程神経質に聴き比べしないと分からないレベルなので、動画鑑賞がメインの方は常時オンで問題ないと思います。

 

ムービーモードについて

ムービーモードとは、疑似的に音を3D化(サラウンド化)する技術のこと。これをオンにすると音に奥行きが増します。名称通り、映画鑑賞なんかに向いてると思います。ただ、解像度(音の鮮明度合い)が落ち、ちょっとモワッとした音質になるので音楽鑑賞時はオフがいいかもしれません。

 

音漏れについて

SOUNDPEATS CCカフイヤホンにはSOUNDPEATS独自の音漏れ防止設計が施されているので、SOUNDPEATS CCカフイヤホンに限らず、SOUNDPEATSの製品は音漏れに関して優秀な部類に入るとは思いますが、なにせ開放型なので静かな場所では僅かに漏れ聞こえます。なので、図書館等での使用は控えた方がいいと思います。

 

通話の音質

通話の高音質化のために、AIを使ったノイズキャンセリング機能が搭載されていて、環境音と自分の声を分離しノイズを低減してくれます。そのおかげで通話時の相手の声はシャカシャカ・ボソボソしたりせず、厚みを持ったしっかりとした声で聞こえます。こちらから発する声も同様にクリア。

YouTubeなどのレビュー動画でイヤホンのマイクでしゃべった音を公開しているものがありますが、実際に通話している音質はあんなにボソボソした感じではなく、上記でお話しした通り非常にクリアなので、その点は心配なさらずに。

 

SOUNDPEATS CCカフイヤホンの音質

音質チェックに当たって、歌謡曲・J-POP・ハードロック・Jazzなどアレコレ聴いてみました。SOUNDPEATS CCカフイヤホンの音の印象について端的にまとめるとこんな感じです。

  • 分厚く重い低音
  • クリアで優しい音色
  • 広大な音場(音の空間)

 

音を出してまず驚くのが低音の量感。開放型であるにも関わらず、まるでカナル型(密閉型)のような密度の高い低音がたっぷり出てます。輪郭を強調しすぎない跳ねるような低音。ベースの音が気持ちいい。ウッドベースの低いところまでキチンと聴こえてきます。ドラムのキックやタム回しも重くキレもある。
ハイハットやシンバル、そしてシンセの細かいシーケンス音といった高音域は優しい音色でハッキリと聴こえます。
そしてボーカル。これだけの低音の量感がありながら全く埋もれず、広大な空間の中央にボーカル用のステージが設けられているかの如く、肉厚な声が耳に飛び込んできます。

 

今回、SOUNDPEATS CCカフイヤホンに搭載されているのは12mmという大型のデュアルダイナミックドライバー。ドライバーをシングルでなくデュアルにしたこと、そして新たに搭載されたダイナミックEQがこのイヤホンの音の要。

画像引用元:サウンドピーツ公式ページ

ダイナミックEQの設定はオンオフのみ。オンとオフではかなり音質が変わります。オンの状態が今レビューした音。オフにすると全体的に音の厚みが減りフラットよりなバランスになります。その時の気分で切り変えてもいいと思いますが、このイヤホンに搭載されているデュアルドライバーの性能がフルに発揮されるのはダイナミックEQが効いてる時だと思うので基本はオンで(初期設定もオンになってます)。

 

こういった完全に耳を塞がない開放型のイヤホンは騒がしい場所では聴きづらく、特に音楽の低音域がかき消されてしまうのですが、SOUNDPEATS CCカフイヤホンはそういった状況下でも低音が鳴ってます。そのおかげで音楽全体も薄っぺらくならず厚みを持ったしっかりした音で聴こえます。もちろん、完璧にという訳ではありませんが、騒音下でここまで音全体の厚みを損なわないというのは、これまでいくつも使ってきたワイヤレスイヤホンの中で唯一無二。

同じ開放型の部類で言うと、私は低音を増強した骨伝導式ワイヤレスイヤホンも持ってるんですが、それも騒音下で低音が比較的鳴ります。ただ、低音を強めた骨伝導式イヤホンってその音圧のせいでドライバーユニットが触れている顎関節の付け根辺りがビリビリするんです。低周波医療機器みたいに。しかし、SOUNDPEATS CCカフイヤホンはそういったこともなく、ホントに空間の見晴らしの良いカナル型イヤホンのような感覚。

 

これまでSOUNDPEATSはLDACやaptXといった高音質コーデックを搭載した開放型ワイヤレスイヤホンもリリースしてきましたが、今回のSOUNDPEATS CCカフイヤホンのコーデックはSBCとAACという基本的なもの。

個人的にSOUNDPEATS Air5などの高音質コーデックを搭載したイヤホンも所有していますが、お散歩やカフェ、調理時に開放型のイヤホンを使う場合、正直、空間を隅々まで見渡せるような高解像度は感じ難く、唯一その恩恵を受けられるのは静かな自宅の部屋のみとかなり限定的なので、コーデックはSBC/AACで必要十分。むしろ、解像度を極限まで高めるより音の核となる部分をしっかり聴かせる今回のチューニングは開放型ワイヤレスイヤホンの最適解だと思います。

【音質面の主な性能】

  • Bluetoothコーデック:SBC/AAC
  • Bluetoothバージョン:Bluetooth5.4
  • ドライバー:12mmデュアルマグネットダイナミックドライバー
  • 再生帯域:20Hz~20kHz
  • AI対応ENC通話ノイズキャンセリング

 

 

まとめ

最後にSOUNDPEATS CCカフイヤホンの特徴をまとめておきます。

  • 軽量小型のクリップ形状による装着感の安定感と付け心地の良さ
  • 開放型でありながら騒音下でも聴きやすい厚みのある音質
  • 急速充電対応とケース併用で最大24時間のロングバッテリー
  • 一万円を切るハイコストパフォーマンス

 

今は電動化された車も多くかなり静かなので近づいて来ても気づきづらいし、自転車に乗りながらスマホを見る人が不注意で突っ込んできたりと、外出時は危険がいっぱい。なので、開放型ワイヤレスイヤホンは現代のニーズにマッチした製品ですね。

落下の不安もなく、着けていることを忘れてしまうような快適な装着感と開放型とは思えないほど量感のある音質、そして一万円を切るハイコストパフォーマンス。

SOUNDPEATS CCカフイヤホンは、開放型ワイヤレスイヤホンの欠点を潰していってたどり着いた現在の完成形だと思います。

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