2017年8月1日、SATOLEX(サトレックス)からハイレゾ対応イヤホンの青いTubomi(ツボミ)DH298 A1 Buが発売されました。
発売された年の7月に秋葉原で開催されたポタフェスにて先行販売され、5000円以内という価格の手頃さもあって、お持ち帰りになった方も多いと思います。
私は、ベースモデルの黒いツボミ(DH298 A1)を試聴した時、5000円以下の価格のイヤホンの中で、ノリの良い低音と、耳障りの良いまろやかな音質、大きな音像で低音に埋もれることのないボーカルに魅力を感じました。
この青いツボミ(DH298 A1 Bu)は、サトレックスのベースとなるイヤホンの黒いツボミ(DH298 A1)の低音を抑え、高音域に繊細さを加えたチューニングとされていますが、実際のところ、どんな音なのか気になったので、試聴してみました。
黒いツボミ(DH298 A1)と青いツボミ(DH298 A1 Bu)の比較
青いツボミ(DH298 A1 Bu)が、ベースモデルとなる黒いツボミ(DH298 A1)とどう違うのか、比べながらレビューしたいと思います。
DH298 A1 Buの外観
青いツボミ(DH298 A1 Bu)は、深いブルーで、美しいカラーリングになっています。
黒いツボミとの違いですが、カラー以外では、プラグ部分がL字に変更になりました。
下の写真は、ベースモデルの黒いツボミですが、このようなストレートプラグの場合、使用する機器やスマホ・DAPの収納の仕方によっては、プラグのとコードの付け根辺りに負荷がかかり、断線する危険性が高まるので、L字に変更したのはこういった対策からだと思います。
DH298 A1 Buの音質
試聴にあたって、DAPはSONY NW-ZX2を使用し、音響効果は全てオフにしてあります。
試聴曲は、斉藤由貴「卒業」、Wink「淋しい熱帯魚」、BABYMETAL「ギミチョコ!!」、手嶌葵「La Vie En Rose」で、ファイル形式はflacです。
全体的な印象
黒いツボミより低音を抑えたとあるので、どの程度のバランスになったのか、早速、音を聴いてみました。
音が出た瞬間に思ったのは、
低音がキテルー!!
低音を抑えたとは思えないぐらい、低音が出ています。
ただ、サトレックスの低音は、音の芯と低音の出す空気感のブレンドが巧みで、ノリの良さと迫力を両立しており、他の帯域の音が聴きづらいということはありません。
ボーカルは、まろやか、かつ、艶やかで、サ行が刺さる感覚は全くありませんでした。
シンバル・ハイハット等の高音域はクリアではっきりと聴こえますが、低音の主張が強いせいか、意識は低音へ。
空間表現は左右と上方向に広めで、下方向や奥行きはあまり感じませんでした。
解像度(音が鮮明に聴こえる度合い)や分解能(音が分離して聴こえる度合い)は、価格なりといった印象です。
青いツボミ(DH298 A1 Bu)はザラザラした音の荒さや音の薄っぺらさがなく、質の良いダイナミック型イヤホンだと思いました。
試聴曲別による印象
試聴に使った斉藤由貴の「卒業」は、初版CDのもので、音のバランスはフラット、かつ、音質は硬めで、使用するイヤホンによっては、サ行が刺さり気味になりますが、青いツボミで聴くと、音の硬さは取れ、ボーカルは艶やかでサ行は全く気になりませんでした。
低音が少し強めに出てくれるので、こういったマスタリングの曲は、非常に気持ち良く聴くことが出来ました。
BABYMETALの「ギミチョコ!!」は、イヤホンによっては、バスドラム・ベースが強く聴こえるものと、左右で鳴っているザクザクしたギターの音が強く聴こえるものがあるのですが、青いツボミの場合は、バスドラムとベースの主張の方が強く聴こえました。
黒いツボミ(DH298 A1)との音質の違い
青いツボミを聴いた後、黒いツボミを同じ環境で聴いてみましたが、低音の量に関しては、さほど違いを感じませんでした。
一番の違いは高音部の明るさで、青いツボミ(DH298 A1 Bu)の方が晴れやかで、高音部分を聴き取りやすい感じでした。
ただ、黒いツボミの方は全体的な音色の統一感があり、違和感のない聴きやすさを感じました。
まとめ
青いツボミと黒いツボミの比較をしてみましたが、この2つのイヤホンに関しては優劣というより好みだと思います。
お聴きになるアーティストや好きな楽曲の傾向を加味して、どちらのイヤホンがいいか検討してみてください。
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