こんにちは、まちろです。
2022年6月15日にオフコースのファンハウス時代のアルバム6枚が最新リマスター盤として再販されました。
ファンハウス時代のアルバムは、これまでリマスター仕様で再販されていなかっただけに、旧盤を持っている方で気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私は1984年当時に発売されたCD「The Best Year Of My Life」を持っているので、今回購入したリマスター盤と聴き比べてみました。
結論から言うと、
非常に満足度の高いリマスター
以下で音質だけでなくパッケージの違いなども含めて詳細を解説します。
【オフコース】2022最新リマスター「The Best Year Of My Life」レビュー
パッケージの違い
ストリーミングが主流の今、CDというモノで音楽を買う方にとってはパッケージも気になりますよね。ということで、旧盤との違いを見ていきます。
プラケース越しに見るデザイン表裏については大差ありません。
CD盤面はリマスター盤は白地に黒文字といったシンプルなデザインに。
パンフレットはリマスター盤の方が若干薄く、文字が小さくなっています。1ページ目にあった年老いたメンバーの写真もありません。
その他、アルバム解説、リマスターの仕様などの記載もなく、パンフレットはシンプルに仕上げたとう印象。その分、商品の価値を高めるため、Amazonではメガジャケ、タワーレコードではジャケットステッカーシートが特典となっています。
私はタワーレコードで購入したのでジャケットステッカーシートをもらいました。今回再販された6枚のアルバムジャケットをシールにしたもので、1枚1枚分離して貼れるようになっています。
特典についてはお店によって早期になくなってしまうものもあるので、購入予定なら迷わずお早めに。
音質の違い~どこがどう良くなったのか?~
聴き比べは以下の環境で行いました。
- PCの取り込んだflac音源を使用
- ヘッドホン:SONY MDR-Z1000
- アンプ:TEAC UD-505
- 再生ソフト:Music Bee(排他モード)
旧盤と比較してのリマスター盤の音質の印象はこんな感じです。
- 音像が大きくなった
- 上下に音場が広がった
- クリアで音ヌケが良くなった
- LR(左右)のセパレーションが格段に向上
ボーカルやギターなど、それぞれに音の面積(音像)があるとすると、1.5倍増し程度にアップ。解像度(音の鮮明さ)も格段に上がっているので、小田さんの声がより生々しく聴こえてきます。松尾さんのブレス、清水さんのビリビリ来る低音なんかも鮮明です。
音場は横の広がりはさほど変わらないものの、先ほどの音像の大きさと相まって上下方向に広がりを見せ、特に上方向は頭のてっぺんから数センチ上まで広がっており、そのせいで音に頭が包まれるような感覚に。「緑の日々」のコーラスでその様子がよく分かると思います。
ステレオ録音で左右に振られた音はキッチリと分離・定位し、音場中央には凛とした空気が漂っていて、そこに現れる音像の大きいボーカルは迫力満点。
リマスターの中には低音や音圧を強くして迫力で聴かせるものもありますが、今回発売されたオフコースのリマスター盤はフラットバランスのまま弱点を全て潰したような仕上がりで、当時のエンジニアやオフコースのメンバーが意図したミックスダウンのバランスを崩さぬよう細心の注意を払いながらリマスタリングされたという印象です。
どんなリマスタリング手法と使ったのか、どんな音を目指してリマスタリングしたのか、ハードで使った音質向上技術(SHM-CD・Blue-specCDなど)は何なのかといった記載は一切ありません。ただ、今回のリマスターCDでは音の余韻の消え際までハッキリ耳に届いていて、音場の空気感も含め、ハイレゾのようにCDでカットされてしまうような可聴範囲を超えた音までも再現しようとしている様子も伺えるため、全体的にかなりハイスペックなリマスタリング技術が使われていると思います。
なお、レコード会社はファンハウスからariola(「ソニー・ミュージックレーベルズ」内にあるレコードレーベル)に変わっており、2020年にリリースされたコンプリートアルバムボックスにも「The Best Year Of My Life」が収録されていることから、今回のリマスター盤はこのボックスをバラ売りしたもの、ゆえに音質も同じと思われます。
まとめ:【オフコース】2022最新リマスター「The Best Year Of My Life」レビュー
オフコースにとってアルバム発表時にLPレコードと同時にCDという形態でリリースされたのは「The Best Year Of My Life」がはじめて。オフコースはサウンドクオリティに非常にこだわったバンドだっただけに、CDでの音質も含めてエンジニアと入念なチェックが行われたことと思います。
そのおかげで、当時のCDの音はクリアだけれども音圧が低く薄っぺらい音だったのが大半である中、旧盤ですら今聴いてもサウンドクオリティの高さを感じるので、あまりこだわりのない方にとってはこのリマスター盤は不要かもしれません。
でも、大好きなアルバムは少しでもいい音で聴きたいと思って、時々でも再販CDを買う方なら、今回のリマスター盤は絶対に買い。当時、はじめて「The Best Year Of My Life」を聴いた時の感動がきっと甦えると思います。
先程お話しした特典についてはお店によって早期になくなってしまうものもあるので、購入予定なら迷わずお早めに。
<Amazon>2022.6.15 リマスター盤
- The Best Year Of My Life
- Back Streets of Tokyo
- as close as possible
- IT’S ALL RIGHT OFF COURSE SELECTION Ⅲ 1984-1987
- Still a long way to go
- 君住む街へ 1984→1988
<TOWER RECORDS>2022.6.15 リマスター盤