70~80年代に皆さんはどんな映画を見ましたか?
私は70年代は小学生で、映画を見るとしたら親と一緒に行っていました。
劇場で見る作品の基本は東映まんがまつりでしたが、それ以外にも何本か見た作品があります。
80年代は友達と映画を見に行くようになりましたが、近くに映画館があるわけでもなかったので、劇場で見た映画はそれほど多くなく、どちらかというとテレビで見た作品の方が多いです。
水野晴郎、木村奈保子、淀川長治等の解説に期待感を煽られ、テレビで放送される映画をワクワクしながら見ていました。
今回は、私が見て印象深かった70年代のホラー&SF&パニック映画について書いてみたいと思います。
リアルタイムで見ていた方は、こんな映画あったな等、暇つぶしに読んでみてください。
リアルタイムでない方は、知らない映画で面白そうと思ったものがあったら、是非ご覧になってみてください。
【70年代 名作映画】ホラー&SF&パニック編<Part1>
赤ちゃんよ永遠に(イギリス)
環境汚染、食糧不足、人口増加といった近未来の話。
政府は人口増加を抑制するため、出産禁止令を出し、子どもが欲しい場合は、精巧なロボット人形を買うしかなく、もし出産した場合は死刑となる。
主人公の夫婦は生身の子どもが欲しくて、子どもを出産してしまい、警察に捕まってしまう。
しかし、留置された密閉ドームから抜け出し、地下水道をゴムボートで川をこぎ進み、外の世界へ出たのだが…
赤ちゃんロボットと暮らす不気味さと絶望感漂うラストが「猿の惑星」のような雰囲気を醸し出していて、インパクトがありました。
シンドバッド 黄金の航海(アメリカ)
いわゆるシンドバッドの冒険ですが、この作品はシリーズの2作目で、全部で3作品あります。
この作品に関しては、内容がどうこうというより、劇中に出てくる怪物の動きが非常に不気味で、そのシーンが脳裏に焼き付いています。
ミニチュアの怪物をちょっとずつ動かしながら撮影する、ちょっとカクカクした動きで、怪物の造形と相まって、余計に怖さを感じました。
この作品の他、「アルゴ探検隊」(1963作)も同じような動きをする怪物が出てきて、骨の兵士など、今でも思い出します。
タワーリング・インフェルノ(アメリカ)
世界最大の超高層ビルの落成式の日に大火災が発生し、参列した人々をパニックに陥れる…
私はその後、こういった類のたくさんのパニック映画を見ましたが、この「タワーリング・インフェルノ」は初めて見た超パニック映画だったので、パニック映画というと最初に思いつくのが、「タワーリング・インフェルノ」です。
超高層階から落下したりと、火災から逃れられない人々の悲惨な死にざまが今でも忘れられません。
一番印象に残っているのは、エレベーターが止まってしまうシーン。
この映画を見て、エレベーターに閉じ込められる恐怖を目の当たりにした小学生の私は、しばらくの間、エレベーターに乗るのが怖くなってしまいました。
ジョーズ(アメリカ)
超有名なスピルバーグ監督のサメのパニック映画。
人がサメに食いちぎられる残虐映像にドキッ!!
私はこの映画を見て、海に遊びに行った時はサメの背びれが海面に出ていないか目を丸くしてチェックしていました。
怪奇!吸血人間スネーク(アメリカ)
人類の究極進化形は、どんな環境にも適応できる「蛇」という発想の元、ある科学者が人間の蛇化の実験を始めるといったホラー。
助手が実験台にされてしまいますが、その人間から蛇への変化の過程が不気味。
特に人間と蛇の半々の状態のおちょぼ口の顔が怖くてたまりませんでした。
最後は、「蛇」は何があっても最後まで生き残れるという説が覆されてしまう悲壮感漂う終わり方ですが、こういった後味の悪さも70年代ホラー・SFの特徴で、「最後はどうなるんだろう?」と結末を予測できない感じが好きでした。
キングコング(アメリカ)
未開の島から巨大生物キングコングを連れ出し、アメリカで見世物にするが、キングコングが暴れだし…
この映画は親と一緒に映画館で見ました。
リアルなキングコングの造形、映画館に鳴り響くキングコングの咆哮等に度肝を抜かれました。
最後はキングコングのやさしさに涙し、フランダースの犬を見ているかのような気分に…
カサンドラクロス(イタリア・イギリス・西ドイツ合作)
アメリカ陸軍の機密事項である細菌を浴びて逃走したゲリラが大陸横断列車に乗り込み、次々に乗客が感染し始め、その事実を隠ぺいするため、列車を古びたカサンドラクロスという橋に向かわせ、橋ごと列車を落下させる計画を実行する軍と勇気ある列車の乗客の格闘物語。
物語の途中で、ウィルスの治療法が分かったにもかかわらず、計画中止しない軍の傲慢さに憤慨したり、カサンドラクロスへまっしぐらの列車にハラハラしたりと見どころの多い映画です。
当時、こういった軍や政府の隠ぺい工作といった内容の映画をよく見たので、小学生の私は、絶対にUFOは地球に来ていて、政府が隠ぺいしているんだ!!と確信したものでした(;^ω^)
テンタクルズ(イタリア・アメリカ合作)
強大なタコが人を襲うというジョーズのような巨大人食い生物のパニック映画。
この他、「グリズリー」(アメリカ)という巨大人食い熊の映画も見ましたが、内容は全く覚えていません。
ただ、この2作品のタイトルと人が襲われる場面は何となく覚えていて、当時、テレビで「川口浩探検隊」という謎の生物を追う番組があったのですが、この番組の影響で、私はきっと謎の巨大生物は存在すると信じていたため、巨大人食い生物のパニック映画は、半分現実のものと捉えていました💦
サスペリア(イタリア)
ニューヨークからバレエの名門校に入学するためにドイツにやってきた少女。
その少女が入学した学校は魔女の巣窟だった…
映画のテレビコマーシャルも印象的で、煽り文句が、
決してひとりでは見ないでください
ドリフの全員集合の志村けんと研ナオコのコントで、志村が研ナオコの顔を見て「決してひとりでは見ないでください、ギャー!!」とよく言っていました。
当時、ホラー映画では、この「サスペリア」の他に「オーメン」、「エクソシスト」なども人気がありました。
私は、これらの作品の中では群を抜いて「サスペリア」が好きで、今でも大好きです。
色彩、死にざま、不気味な音楽等、全てがド派手で、小学生の私は、これほどのインパクトのあるホラー映画を見たことがありませんでした。
物語の序盤に殺される少女が悲惨で、むき出しになった心臓にナイフが突き立てられ、それだけでもういいのに、首つりになってしまうというシーンを見て、今までに見たことのない恐ろしさを感じました。
音とビジュアルの両方で恐怖を演出するダリオアルジェント監督はスゴイ!と思って、それ以後、ダリオアルジェント監督の作品はたくさん見ました。