現在でも人気女優として活躍されている深田恭子さんですが、1999年から2002年頃までは歌手活動もしていました。
歌番組に出ると何だかぼんやりした感じで、「この子、大丈夫?」と心配しながら見ていましたが、とても素直な歌い方で不思議な魅力がありました。
昭和から平成へと時代は変わりましたが、そのかわいらしいルックスと初々しい歌唱は21位世紀を迎えようとするこの時代のアイドルでした。
今回は、深田恭子さんの歌手活動をあまり知らない方に向けて、おすすめのお楽曲等について書いてみたいと思います。
90年代アイドル 深田恭子のおすすめ曲
歌手 深田恭子について
深田恭子さんはホリプロタレントスカウトキャラバン出身で、デビュー当初は女優業と歌手活動を平行していました。
深田恭子さんに注目が集まったのは、フジテレビのドラマ「神様、もう少しだけ」のヒロイン役として出演した辺りからだったと記憶しています。
ソロ活動で人気を博していた河村隆一さんが活動再開したLUNA SEAとしてリリースした主題歌「I for you」も話題になりました。
その後、深田恭子さんは「最後の果実」という曲でソロ歌手としてデビュー。
ルックスは当時流行りの茶髪に細めの眉といった感じで、歌番組に出演すると心ここにあらずというような不思議ちゃんでした。
この頃は、昭和と比べると歌番組はかなり減っていましたが、そういった数少ない歌番組によく出演していて、深田恭子さんが大ファンと公言していた華原朋美さんとの共演もありました。
深田恭子のおすすめ楽曲
深田恭子さんのリリースしたシングルは7枚、アルバムは4枚(4thアルバムはリミックスアルバム)。
1stアルバムはインスト、2ndアルバムはちょっとノイジーな打ち込みサウンド、3rdアルバムはバンド系サウンドとそれぞれ特徴があります。
この中からメロディーの印象的な曲を何曲が挙げてみます。
「最後の果実」
1stシングルで、2ndアルバム「moon」にも収録されています。
怪しげなイントロ、マイナー調のメロディー、ビートの効いたリズム、そして淡々とした深田恭子さんの声。
私がこの曲を初めて聴いたのは、フジテレビの歌番組「HEY!HEY!HEY!」で、ビートの効いた怪しげな曲調と深田恭子さんの不思議な雰囲気にとても魅かれました。
いわゆる平成のJ-POPですが、メロディーのところどころに昭和テイストを感じます。
作曲が小森田実(こもりた みのる)さんなので、あえてそういった雰囲気のメロディーをつけたのかもしれません。
小森田実さんは以下のような80年代アイドルの作曲を手掛けています。
- 南野陽子「12月、風の糸で」「リフトの下で逢いましょう」「知ってると思ってた」
- 三浦理恵子「楽園のトリコ」
- 真弓倫子「こしゃくなMy Halation!」
- 松田聖子「二人だけのChristmas」
- CoCo「月に日に〜いつもあなたを想ってる〜」
ちなみにこの曲には原曲があり、その原曲とは、aikoさんの「あした」という曲。オケは同じでメロディーを変えてアレンジしたとのこと。
そういうこともあって、「最後の果実」ではコーラスとしてaikoさんが参加しています。
”許されるのなら~”の後に入る歌詞付きのオブリガードの部分を聴くとaikoさんの声がよく分かると思います。
1stアルバムに収録されている「prayer」という曲にもaikoさんはコーラスとして参加しています。
「胸いっぱいの愛を」
この曲は2ndアルバム「moon」に収録されています。
この曲も作曲は小森田実さんで、「最後の果実」に非常に似たとてもメロディアスで疾走感のある曲です。
「キミノヒトミニコイシテル」
6thシングルで、3rdアルバム「UNIVERSE」には、シングルバージョンとアルバムリミックスバージョンの2曲が収録されています。
作詞・作曲・編曲は、元ピチカート・ファイブの小西康陽(こにし やすはる)さんで、独特のフレンチポップテイストのある軽快でとてもかわいらしい曲調と歌詞の「マミミムメモ」といった言葉遊びに昭和的センスを感じます。
「テレパシー」
3rdアルバム「Universe」に収録されている曲です。
ハープシーコードのアルペジオから始まるメジャー調(明るい曲調)のバラードで、優しい曲調と深田恭子さんの伸びのある声と頭を突き抜けるようなファルセットが印象的です。
「Canon」
1stアルバム「Dear…」に収録されている曲です。
まず、この1stアルバムについてですが、全曲深田恭子さんのピアノと打ち込みオケのインストで構成されたミニアルバムで、歌手の1stアルバムとしてこういった構成のアルバムを出すのは異例です。
きっとファンの方々は深田恭子さんの声を聴きたかったと思いますがどうだったのでしょう。個人的には、深田恭子さんの特技であるピアノを活かすとしても、せめて弾き語りぐらいが良んじゃないかなと思っていました。
さて、この曲はパッヘルベルの「カノン」を深田恭子さんが弾いたものですが、他の収録曲と違って打ち込みオケではなく生楽器のストリングスでアレンジされていて、深田恭子さんのピアノ演奏の良さが引き立っています。
まとめ
私は深田恭子さんの曲と歌声が好きで当時よく聴いていました。
でも、歌手活動を短期間で終えてしまったことに対し、幼いころからピアノを習い、元々華原朋美さんに憧れて芸能界入りしたのに、女優のみの活動でご本人は納得していたのか…そんな風に思っていました。
フジテレビの深夜番組「新堂本兄弟」のバンドメンバーとして深田恭子さんがピアノを担当した時は、これをきっかけに音楽活動を再開してくれるかも…と期待していましたが、その願いは叶いませんでした。
未だに深田恭子さんの歌手活動復帰を願って止みません。